セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-087:継時的変化を造影EUSにより観察し得たIPMCの1切除例 |
演者 | 桑原 崇通(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学) |
共同演者 | 廣岡 芳樹(名古屋大学医学部付属病院 光学医療診療部), 伊藤 彰浩(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 川嶋 啓揮(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 大野 栄三郎(名古屋大学医学部付属病院 光学医療診療部), 伊藤 裕也(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 杉本 啓之(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 鷲見 肇(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 林 大樹朗(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 森島 大雅(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 舩坂 好平(名古屋大学医学部付属病院 光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 宮原 良二(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 後藤 秀実(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学DELIMITER名古屋大学医学部付属病院 光学医療診療部) |
抄録 | 症例は80歳代男性。主訴は主膵管拡張の精査目的。既往歴は心筋梗塞、肺気腫、慢性腎不全、糖尿病、右足背有棘細胞癌術後など多数の疾患を認めた。現病歴は2011年6月、皮膚科にて施行した経過観察目的のCTで、主膵管拡張を指摘され当科紹介となり、精査目的で同月入院となった。腹部CTでは、主膵管は径8mmに拡張し、膵体部に22mm大の多房性嚢胞性病変を認めた。EUSでは、嚢胞は主膵管と交通し、嚢胞内と主膵管壁に多数の結節が描出された。Sonazoid®を用いた造影EUSでは、主膵管壁と、嚢胞内に存在する結節の一部に造影効果を認めたが、大半の結節は造影されず粘液塊と診断した。膵管造影では、粘液が充満し拡張した主膵管を認めた。造影圧を上げたが、嚢胞は造影されず、また膵液細胞診は陰性であった。以上より混合型IPMNと診断し、手術適応と考えたが基礎疾患が多く経過観察とした。8か月後に精査を行ったところ、腹部CTでは、主膵管の拡張を認め、嚢胞径も増大し、嚢胞内に造影効果を認める結節を認めた。EUSでは、主膵管径と嚢胞径が増大し、嚢胞壁と主膵管壁に連続する表面不整で造影効果を有する8mm大の結節を認めた。膵管造影では、粘液が充満し拡張した主膵管内に10mm大の透亮像を認めた。膵液細胞診は疑陽性であった。以上よりIPMCと診断し、膵体尾部切除術を施行した。最終病理診断はpTis,pN0,sM0,fStage 0であった。 |
索引用語 | IPMC, 造影EUS |