セッション情報 一般演題

タイトル O-078:

Choledochoceleの合併が疑われた下部胆管癌の1例

演者 小原 功輝(高山赤十字病院 内科)
共同演者 加藤 潤一(高山赤十字病院 内科), 杉山 智彦(高山赤十字病院 内科), 今井 奨(高山赤十字病院 内科), 牧谷 光晴(高山赤十字病院 内科), 下地 圭一(高山赤十字病院 内科), 浮田 雅人(高山赤十字病院 内科), 白子 順子(高山赤十字病院 内科), 棚橋 忍(高山赤十字病院 内科)
抄録 【症例】61歳、女性。既往歴は37歳時に胃癌で幽門側胃切除術(Billroth-II法再建)。2012年10月29日に腰痛のため接骨院に行ったところ、皮膚黄染を指摘されたため、30日に近医を受診した。血液検査で肝障害、黄疸を認めたため、31日に当院紹介受診となり精査加療目的で入院。入院時、T-bil 6.3mg/dl、AST 115IU/l、ALT 96IU/l、LDH 186IU/l、ALP 2259IU/l、γGTP 982IU/lと、高度の黄疸、肝胆道系酵素の上昇を認めた。入院時造影CTでは肝内胆管や総胆管拡張がみられ、下部胆管での狭窄を認めた。乳頭部近傍で13mm大の結節を認め、狭窄原因と考えられた。その尾側胆管の十二指腸側には10mm大の嚢胞性病変が十二指腸側に突出していた。入院翌日に、幽門側胃切除術(Billroth-II法再建)施行後であったため、側視鏡での処置は困難と判断し、小腸内視鏡を用いて内視鏡的ドレナージを試みた。乳頭口側の十二指腸壁は嚢状に膨隆しており、choledochoceleが疑われた。カニュレーションを試みるも困難であり、プレカットを施行したところ乳頭から湧出性の出血をきたし、止血のみで終了。翌日経皮経管胆道ドレナージを行った。26日に経皮経肝胆道鏡にて狭窄部の擦過細胞診、生検を行ったが、病理では悪性所見はえられなかった。小腸内視鏡でランデブーテクニックを用い12月3日に下部胆管狭窄、胆管開口部付近の乳頭から生検し、adenocarcinomaを認め下部胆管癌と診断した。当院外科で1月8日に膵頭十二指腸切除術を施行し、T2N0M0 stageIIであった。【考察】Choledochoceleの合併が疑われた下部胆管癌の1例を経験した。内視鏡、CT所見からは嚢胞性病変はcholedochoceleが疑われたが、胆管造影で胆管との交通が認められなかった。Choledochocele内に癌を合併し、下部胆管の狭窄をきたしたため胆管から瘤が造影されてこなかったと推察された。Choledochoceleはまれな疾患ではあるが、近年は胆道癌のhigh riskとする報告もあり、貴重な症例と考え若干の文献的考察も加え報告する。
索引用語 Choledochocele, 下部胆管癌