セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル O-022:

クローン病に合併した大腸癌の3例

演者 飛田  恵美子(豊橋市民病院 消化器内科)
共同演者 山田 雅弘(豊橋市民病院 消化器内科), 浦野 文博(豊橋市民病院 消化器内科), 藤田 基和(豊橋市民病院 消化器内科), 内藤 岳人(豊橋市民病院 消化器内科), 山本 英子(豊橋市民病院 消化器内科), 松原  浩(豊橋市民病院 消化器内科), 竹山 友章(豊橋市民病院 消化器内科), 田中   浩敬(豊橋市民病院 消化器内科), 田中  卓(豊橋市民病院 消化器内科), 鈴木 博貴(豊橋市民病院 消化器内科), 廣瀬 崇(豊橋市民病院 消化器内科), 芳川 昌功(豊橋市民病院 消化器内科), 岡村 正造(豊橋市民病院 消化器内科)
抄録 【背景】従来、クローン病に合併する大腸癌は潰瘍性大腸炎と比較して少ないと考えられてきた。しかし本邦での有病率の上昇に伴い、その報告数が増えている。今回、我々は3例のクローン病に合併した大腸癌を報告する。【症例1】43歳女性(癌発見までのクローン病罹病期間15年)。平成5年(26歳時)に小腸・大腸型クローン病と診断。平成15年に肛門周囲膿瘍のため入院。平成20年8月、Ra-Rbに狭窄を認め、翌月9月からバルーン拡張術を施行したが内視鏡は通過しなかった。同年12月に透視下にて鉗子を挿入し生検を施行した結果、低分化型腺癌、印環細胞癌と診断。平成21年1月に腹会陰式直腸切断術施行。術後補助化学療法としてmFOLFOXを施行したが再発し、術後12カ月で永眠された。【症例2】47歳女性(癌発見までの罹病期間22年)。昭和63年(23歳時)に小腸・大腸型クローン病と診断。平成22年8月より排便困難と下血を認めた。同年12月の細径内視鏡検査にてRb-Pに2型腫瘍を認め、生検にて粘液腺癌と診断。平成23年1月、腹会陰式直腸切断術施行。術後補助化学療法としてmFOLFOX6とRTを施行し、術後2年3カ月を経過し再発を認めていない。【症例3】43歳男性(癌発見までの罹病期間16年)。平成7年(25歳時)に小腸・大腸型クローン病と診断。平成23年2月、肛門狭窄症状が悪化しバルーン拡張術を3回施行。内視鏡検査にてRb-Pに粗造な粘膜と発赤を認め、生検で粘液腺癌と診断。平成23年3月に腹会陰式直腸切断術施行。術後補助化学療法としてUFT/USELを施行。術後2年1カ月を経過し再発を認めていない。【考察】本邦では欧米と異なり、痔瘻癌を含む直腸肛門管癌が多く、早期診断が困難で、進行癌で発見される予後不良例が多いとされる。3例ともに長期の罹病期間を経て直腸に発症し、組織型は低分化型腺癌や粘液腺癌であった。発見時にはすでに進行しており症例1は救命できなかった。今後、クローン病長期経過例の増加を考慮し、癌合併に留意しながら診療することが重要と考えられる。
索引用語 クローン病, 大腸癌