セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 003:胃迷入膵の直上に発生し術前深達度診断が困難であった早期胃癌の一例 |
演者 | 村林 桃士(伊勢赤十字病院 消化器内科) |
共同演者 | 川口 真矢(伊勢赤十字病院 消化器内科), 伊藤 達也(伊勢赤十字病院 消化器内科), 三浦 広嗣(伊勢赤十字病院 消化器内科), 高見 麻佑子(伊勢赤十字病院 消化器内科), 山本 玲(伊勢赤十字病院 消化器内科), 山村 光弘(伊勢赤十字病院 消化器内科), 東谷 光庸(伊勢赤十字病院 消化器内科), 大山田 純(伊勢赤十字病院 消化器内科), 福家 博史(伊勢赤十字病院 消化器内科), 矢花 正(伊勢赤十字病院 病理部) |
抄録 | 症例は83歳男性。腹痛、腹満、排便量の低下があり当院外科を受診、腹部CTにてS状結腸癌によるサブイレウスが疑われ精査目的に当科に紹介となった。腹部造影CTではS状結腸に全周性の壁肥厚、胃前庭部小彎に造影効果を伴う壁肥厚を認めた。下部消化管内視鏡検査ではS状結腸に狭窄を伴う全周性の2型腫瘍を認め、金属ステントを留置した。上部消化管内視鏡検査では前庭部小彎に3cm大の潰瘍性病変を認め、生検にて低分化腺癌と診断され、EUSでは深達度SM深層と診断した。当院外科でS状結腸癌、前庭部早期胃癌の術前診断にてS状結腸切除術、幽門側胃切除術を施行した。胃癌の病理診断は0-IIc , 2.5×3.3cm, por2, pT1b N0 M0, Stage IAであった。深達度はごく一部の範囲でわずかに粘膜下層に浸潤するのみであったが、その深層の粘膜下層から筋層にわたる最大横径2cmのHeinrich I型の迷入膵を認めた。術前のEUSでの第3層の壁肥厚はこの迷入膵によるものと思われた。胃迷入膵の癌化はまれであり、本邦ではこれまでに30例ほど報告されている。本症例は胃迷入膵の癌化ではなく、胃迷入膵の直上に発生した胃癌と考えられ、術前深達度診断が困難であった。本邦において胃迷入膵の直上に発生した胃癌の既存の報告は数例のみであり、ここに報告する。 |
索引用語 | 胃迷入膵, 胃癌 |