セッション情報 一般演題

タイトル 072:

SPNとの鑑別が困難であった傍膵臓リンパ節結核の1例

演者 佐橋 学(中津川市民病院 消化器内科)
共同演者 西尾 亮(中津川市民病院 消化器内科), 浅井 裕充(中津川市民病院 消化器内科), 亀山 祐行(中津川市民病院 消化器内科)
抄録 【症例】59歳女性【既往歴】急性虫垂炎、胃潰瘍【現病歴】平成25年2月頃から右季肋部痛が出現したため、3月5日近医からの紹介にて当院受診された。【検査所見】血液検査で特記すべき異常を認めなかった。上部内視鏡検査にて十二指腸下行脚に潰瘍性病変と外部からの圧排所見を認め、CTにて膵頭部に30mm程度の周囲に造影効果、内部に一部造影効果を伴う腫瘤を認めた。腹部USでは、膵頭部に境界明瞭な低エコーで内部に高エコーの散在所見を認めた。超音波内視鏡検査にても膵頭部に31×16mm、境界明瞭低エコー腫瘤、ドップラーにて血流を認めたが、門脈浸潤は認めなかった。ERCPでは中部胆管に胆管十二指腸瘻を認めた。胆管十二指腸瘻は腫瘍による影響と考えられた。以上の検査所見からSolid-pseudopapillary neoplasm(以下、SPN)と診断し、5月31日当院外科にて手術を施行した。【病理所見】病変は膵頭部に認めたが、病変の主座は膵外リンパ節に認めた。リンパ節への乾酪性壊死所見が強く、その所見が胆管と膵実質に波及したものと考えられた。膵頭部以外の乾酪性壊死所見を認めた。以上より、傍膵臓リンパ節結核の診断となった。【治療経過】肺結核標準療法に準じてイソニアジド、リファンピシン、エタンブトール、ピラジナミドによる4剤併用療法を7月9日より開始し、現在治療中である。【まとめ】本邦で現在でも年間22000人程度の新結核患者が発生しているが、全結核例における腹腔内リンパ節結核の占める割合は約0.1%と稀である。また、その中でも傍膵臓リンパ節結核においては報告は少なく、さらに稀な疾患である。膵頭部に認めることが大半で、診断は膵腫瘍とされることが多い。今回、われわれは画像所見上、SPNとの鑑別が困難であった傍膵臓結核の一例を経験したので、文献的考察を加え報告する。
索引用語 結核, 膵腫瘤