セッション情報 一般演題

タイトル 089:

当院における悪性大腸狭窄に対するWallFlex Colonic Stentの有効性の検討

演者 前川 直志(市立四日市病院 消化器内科)
共同演者 山脇 真(市立四日市病院 消化器内科), 小林 新(市立四日市病院 消化器内科), 熊谷 成将(市立四日市病院 消化器内科), 二宮 淳(市立四日市病院 消化器内科), 杉浦 寧(杉浦医院), 桑原 好造(市立四日市病院 消化器内科), 水谷 哲也(市立四日市病院 消化器内科), 小林 真(市立四日市病院 消化器内科), 矢野 元義(市立四日市病院 消化器内科)
抄録 【背景】悪性大腸狭窄は大腸癌患者の7~29%にみられ,緊急手術では死亡や合併症のリスクが高い.大腸用自己拡張型金属ステント(Self expandable metallic stent:SEMS)は難治例に対する人工肛門造設術を回避する緩和処置,または治癒可能例に対する待機的な一期的手術への橋渡し(Bridge to surgery:BTS)として検討されてきた.本邦でも2012年1月に大腸ステントが保険収載された.【目的】悪性大腸狭窄に対する本デバイスの有効性と安全性について検討する.【対象】2012年4月から2013年8月に当院に悪性大腸閉塞または高度な狭窄で入院し,BTS目的でステント留置術を施行した17例.【方法】X線透視下にTTS(Through-The-Scope)法によりステントを留置.【結果】技術的成功率:100%,平均年齢:66.9歳(±10.7SD),病変局在(盲腸/上行/横行/下行/S状/直腸):0/1/1/5/10/0例,術後から食事開始までの平均日数:3.4日(±3.6SD),術中偶発症:0%,術後偶発症:穿孔1例(5.9%)と便渣による閉塞1例(5.9%),留置後平均入院期間:7.4日(±2.8SD),手術までの平均日数:33.9日(±17.0SD),外科手術後合併症:0例.【考察】技術的成功率は高く全例で臨床症状の改善が得られ,偶発症の発生率も低いことから,有効性/安全性について良好な結果が得られた.ステントによる圧迫/虚血による穿孔の報告もあり,留置後早期の手術が望ましいが.当院での外科医のマンパワー不足からステント留置期間が総じて長い.最長の例(86日間)は,待機中に不安定狭心症が指摘され心臓治療が優先された.従って,ステント留置による減圧および腸管洗浄という目的のみならず,術前に全身状態の評価や治療を行うことで待機手術と同等の条件で一期的に根治術が可能であった.【結論】悪性大腸狭窄に対して低侵襲かつ安全に手術を施行する上で大腸用SEMSは有用である.
索引用語 大腸ステント, 悪性大腸狭窄