セッション情報 |
一般演題(専修医(卒後3-5年))
|
タイトル |
076:CEA高値を契機に発見され内視鏡的摘除3年後に局所再発を来したIsp型直腸pSM癌(head invasion)の1例
|
演者 |
野口 大介(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科) |
共同演者 |
伊藤 貴洋(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科), 大森 隆夫(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科), 大倉 康夫(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科), 濱田 賢司(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科), 金兒 博司(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科), 田岡 大樹(三重県 厚生連 鈴鹿中央総合病院 外科) |
抄録 |
【症例】70代男性。H22年直腸RsのIsp型ポリープに対しESD施行。病理所見は高分化型腺癌, pSM (head invasion), ly0, v0, 断端陰性であり追加切除行わず経過観察となった。1年後のCFで異常なく、その後診察を自己都合で中止。3年後健診でCEA高値 (37.5ng/ml)を指摘され精査目的で来院。【大腸内視鏡検査】前回ESD施行部と思われる肛門縁から15cmの直腸Rsに、1/4周性の表面平滑な隆起性病変を認め、頂部には瘢痕化を伴う粘膜集中像を認めた。病変はEUSでは粘膜下腫瘤を思わせる第3層から4層に広がる低エコー域として描出され、EUS下針生検にて高分化型腺癌と診断された。前回ESDを施行した腫瘍と類似した組織型であった。【CT及びPET-CT検査】明らかな転移やリンパ節腫大は認めず。【治療】直腸癌ESD後局所再発と診断し、低位前方切除術 (D3リンパ節郭清)を施行。摘出標本では直腸Rsに最大径1.8cmの粘膜下腫瘍を認め、高~中分化型腺癌, ly0, v1, リンパ節転移は認めなかった。以上より再検討の結果、大腸pSM癌 (head invasion)症例の再発と考えた。術後経過は良好、術後1ヶ月目のCEAは5.0ng/mlと正常化した。【考察】大腸pSM癌のうちhead invasionと診断された症例はリンパ節転移や再発率が低いとされ一般的には追加切除の適応とならない。しかし、本症例のように再発する可能性を考慮し、慎重な経過観察が必要であると考える。 |
索引用語 |
head invasion, 再発 |