セッション情報 | 一般演題(研修医(卒後2年迄)) |
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タイトル | 028:胆嚢十二指腸瘻からの胆石性十二指腸イレウス(Bouveret症候群)の一例 |
演者 | 安達 健(小牧市民病院 消化器科) |
共同演者 | 平井 孝典(小牧市民病院 消化器科), 宮田 章弘(小牧市民病院 消化器科), 舘 佳彦(小牧市民病院 消化器科), 小原 圭(小牧市民病院 消化器科), 小島 優子(小牧市民病院 消化器科), 灰本 耕基(小牧市民病院 消化器科), 佐藤 亜矢子(小牧市民病院 消化器科), 飯田 忠(小牧市民病院 消化器科), 和田 啓孝(小牧市民病院 消化器科), 永井 真太郎(小牧市民病院 消化器科), 濱崎 元伸(小牧市民病院 消化器科) |
抄録 | 【背景】胆石イレウスは診断が難しい疾患の一つである。今回、Bouveret症候群と呼ばれる、胆嚢十二指腸瘻から胆石性十二指腸イレウスをきたした症例を経験したため報告する。【症例】76歳女性【主訴】胸痛、背部痛【既往歴】高血圧症、高脂血症、糖尿病、胆石【現病歴】2013年7月26日より胸痛、背部痛自覚。近医で点滴受けるも改善せず、症状持続するため8月2日に当院救急外来受診。診察にて右季肋部圧痛あり、採血で白血球、CRP、肝酵素上昇認め、CT検査にて胆石、胆管炎、胆嚢炎の診断で入院となった。救急外来では胆嚢十二指腸瘻の診断はされなかった。入院後の造影CTにて胃の拡張、肝内胆管にPneumobilia、胆嚢内にair、十二指腸に結石を認めた。十二指腸と胆嚢底部の交通もみられた。腹部エコーではPneumobilia、十二指腸内の結石の所見が認められた。上部内視鏡検査では胃内に大量の固形食物残渣を認めた。十二指腸球部に胆石が嵌頓しており、ファイバーの深部までの挿入は不能であった。上部内視鏡検査下のガストロ造影にて十二指腸から胆嚢、総胆管が造影され、総胆管内の結石も認められた。以上より胆嚢十二指腸瘻、十二指腸球部での胆石イレウスと診断した。絶食、点滴、抗生剤投与により胆嚢炎の軽快後、当院外科にて胆のう摘出、総胆管切石、十二指腸瘻閉鎖、胃空腸バイパス、Braun吻合、胆管十二指腸吻合を施行された。【考察】本症例はCT、腹部超音波、上部消化管内視鏡検査にて胆嚢十二指腸瘻を認め、胆石性十二指腸イレウスと診断された。これまでの報告では胆石性イレウスの嵌頓部位は回腸終末部が60-70%で最も多く、空腸が20-40%、胃が14.2%、結腸が4.1%、十二指腸が3.5%と報告されている。今回、Bouveret症候群と呼ばれる稀な胆石性十二指腸イレウスを経験した。 |
索引用語 | 胆石, 十二指腸イレウス |