セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 113:鏡視下Hassab手術の治療経験 |
演者 | 棚橋 義直(藤田保健衛生大学 肝・脾外科) |
共同演者 | 加藤 悠太郎(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 所 隆昌(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 新田 隆士(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 香川 幹(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 竹浦 千夏(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 杉岡 篤(藤田保健衛生大学 肝・脾外科), 宇山 一朗(藤田保健衛生大学 上部消化管外科) |
抄録 | 近年食道胃静脈瘤に対しては内視鏡的硬化療法(EIS)や内視鏡的静脈瘤結紮療法(EVL)が広く普及しており手術治療が選択されることが少なくなってきているが、内視鏡治療抵抗性の症例については胃上部血行郭清と脾摘術を行うHassab手術が有用な手段の1つと考えられる。しかし肝機能が低下している症例が多く、低侵襲な治療が望まれる。我々は食道胃静脈瘤に対しこれまでに鏡視下手術を4例に施行しているので、その手術手技を供覧する。【症例】腹腔鏡手術を1例、da Vinci Sを使用したものが1例、da Vinci Siを使用したものが2例である。疾患はIPH 2例、B型肝炎、C型肝炎に伴う食道胃静脈瘤が1例ずつとなっている。da Vinciを使用した手術のうち2例に肝細胞癌併発を認め、1例は後区域切除術、もう1例はS4部分切除術をそれぞれ施行している。【手術手技】全身麻酔下、仰臥位にて手術を行う。臍部よりOpen 法でFirst portを設置しカメラを挿入、他上腹部に4本カメラポートを挿入する。まず胃上部大彎側の血行郭清を行う、そのまま内側にアプローチし後胃動静脈領域を郭清し小網を開放する。引き続き脾臓を摘出し小彎側の郭清を食道裂孔に向かい進む。左胃動静脈を根部で処理し後腹膜の血行郭清を行う。噴門形成、幽門形成を行い手術終了とする。【結果】全例を鏡視下手術で完遂、大きな合併症なく退院している。術後平均在院日数は23日であった。2例については手術後に上部消化管内視鏡検査を行い食道胃静脈瘤が改善したのを確認している。【結語】胃食道静脈瘤に対して4例の鏡視下Hassab手術を施行した。da Vinci手術により繊細で安全な手術が可能となると考える。 |
索引用語 | 内視鏡, Hassab手術 |