セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 070:

膵神経内分泌腫瘍との鑑別を要した胃十二指腸動脈瘤の一例

演者 瀧浪 将貴(聖隷浜松病院 消化器内科)
共同演者 長澤 正通(聖隷浜松病院 消化器内科), 海野 修平(聖隷浜松病院 消化器内科), 田村 智(聖隷浜松病院 消化器内科), 小林 陽介(聖隷浜松病院 消化器内科), 木全 政晴(聖隷浜松病院 消化器内科), 芳澤 社(聖隷浜松病院 消化器内科), 舘野 誠(聖隷浜松病院 消化器内科), 室久 剛(聖隷浜松病院 消化器内科), 熊岡 浩子(聖隷浜松病院 消化器内科), 清水 恵理奈(聖隷浜松病院 消化器内科), 細田 佳佐(聖隷浜松病院 消化器内科), 佐藤 嘉彦(聖隷浜松病院 消化器内科)
抄録 症例は58歳女性.生来健康.健診で尿潜血を指摘され,泌尿器科にて精査目的の腹部造影CTを行ったところ,膵頭部に造影早期から後期まで濃染される15mm大の結節を認め,膵神経内分泌腫瘍などの多血性膵腫瘍と考えられて当院紹介となった.MRIではT1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号を示した.EUSにて内部は無エコーで拍動があり脈管との連続を認めたことから動脈瘤が疑われた.腹部エコーを再検しドップラーにて拍動性の血流を認めた.血管造影検査より胃十二指腸動脈の動脈瘤と診断した.瘤遠位側すぐから右胃大網動脈,上膵十二指腸動脈の分岐を認めて,右胃大網動脈,動脈瘤の順でコイル塞栓を行い,塞栓後の総肝動脈からの造影では瘤内の造影効果消失を確認した.胃十二指腸動脈瘤や背側膵動脈瘤は稀な動脈瘤で破裂・出血の症状から発見されることが多く予後も悪いが,今回は無症状から診断となった一例を経験したので若干の文献考察を加えて報告する.
索引用語 胃十二指腸動脈瘤, コイル塞栓