セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 034:ステロイド抵抗性のCrohnkhite-Canada症候群にcyclosporineが著効した一例 |
演者 | 大島 啓嗣(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学) |
共同演者 | 中村 正直(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 山村 健史(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 山田 弘志(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 名倉 明日香(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 吉村 透(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 中野 有泰(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 古川 和宏(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 舩坂 好平(名古屋大学医学部附属病院 光学医療診療部), 大野 栄三郎(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 宮原 良二(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 川嶋 啓揮(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 伊藤 彰浩(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 廣岡 芳樹(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 渡辺 修(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 前田 修(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 安藤 貴文(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学), 大宮 直木(藤田保健衛生大学消化管内科), 後藤 秀実(名古屋大学大学院 医学系研究科 消化器内科学) |
抄録 | 症例は71歳男性。2011年1月頃より両手指尖部のしびれ、上下肢の爪剥離、皮膚の色素沈着を自覚していた。4月に口腔内違和感と味覚異常出現、5月には嘔気、下痢と食欲不振が出現したため近医を受診した。上部消化管内視鏡検査、注腸造影にて胃と大腸にポリポーシスと、血液検査にて低蛋白血症を指摘された。6月に前医に入院し、上下部消化管内視鏡検査にて内視鏡像と病理像よりCronkhite-Canada症候群と診断された。小腸精査と加療目的に当科を紹介され、7月7日当院に入院となった。入院時採血では総蛋白7.7g/dl、albmin 3.3g/dlであった。第10病日よりステロイド40mgを開始するが改善せず(第28病日総蛋白3.9g/dl、アルブミン 2.1g/dl )。第32病日よりステロイドパルス療法を施行したところ、第37病日に敗血性ショック(血液培養よりe.coli)となった。改善後、第60病日より静注cyclosporineを2mg/kg/dayで開始したところ、低蛋白血症の改善(総蛋白5.7g/dl、albmin 3.4g/dl)とポリポーシスの改善を認めた。第77病日より経口cyclosporineに切り替えazathioprineを投与開始し、第93病日に退院となった。退院後はazathioprineで寛解維持を行い、現在までコントロールは良好である。寛解維持にazathioprineが有効であった報告はあるが、治療にcyclosporineを用いた報告はなく、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | Crohnkhite-Canada症候群, cyclosporine |