セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 037:カプセル内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡にて観察しえたメッケル憩室内翻による小腸出血の1例 |
演者 | 井深 貴士(岐阜大学 医学部 消化器病態学) |
共同演者 | 荒木 寛司(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 大西 雅也(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 長谷川 恒輔(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 宮崎 恒起(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 中西 孝之(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 高田 淳(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 大野 智彦(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 永野 淳二(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 久保田 全哉(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 小野木 章人(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 白木 亮(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 今尾 祥子(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 清水 雅仁(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 伊藤 弘康(岐阜大学 医学部 消化器病態学), 森脇 久隆(岐阜大学 医学部 消化器病態学) |
抄録 | 症例は80歳男性.2010年2月頃血便を認め前医で上下部内視鏡検査施行するも原因不明であった.2013年5月初めより血便を認め,前医にて再度上下部内視鏡検査施行するも原因不明であったが,1週間後に再度血便を認めた.ヘモグロビン値は11.0g/dlと低下しており,正球性正色素性の貧血であった.小腸精査目的にて当院転院となった.カプセル内視鏡検査にて回腸に発赤調の隆起性病変を認めた.ダブルバルーン小腸内視鏡検査にてバウヒン弁から95cmの部位に先進部が発赤調で正常な絨毛構造が全体を覆っている長径5cm程度の隆起性病変を認めた.軟らかい病変であった.観察可能範囲に,びらん等認めなかったが,出血源と考え点墨を行い,腹腔鏡下小腸部分切除術を施行した.切除標本の肉眼所見は,起始部は正常粘膜と同様のKerckring襞を認め先端部は発赤調の隆起性病変であった.大きさ45×8mmであった.病理所見では,概ね正常な粘膜上皮で覆われているが,先端部にわずかに上皮の脱落した潰瘍性病変を認めた.漿膜下組織を含む全腸管壁構造を有しており,小腸憩室の翻転した状態と考えられた.粘膜深層に幽門腺様の腺組織を認め,メッケル憩室の翻転として矛盾しない所見であった.本症例のように憩室の内翻がポリープ様に観察される場合があり,これを内視鏡的に切除すると穿孔する恐れもある.小腸隆起性病変を認めた場合ダブルバルーン小腸内視鏡にて詳細に観察し本症も鑑別にあげる必要がある. |
索引用語 | メッケル憩室, 小腸出血 |