セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 118:

C型慢性肝炎に対するPeg-IFNα2b/Ribavirin/Telaprevir3剤併用療法の治療効果

演者 浦田 登(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科)
共同演者 岩瀬 弘明(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 平嶋 昇(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 島田 昌明(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 都築 智之(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 桶屋 将之(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 龍華 庸光(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 喜田 裕一(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 久野 剛史(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 田中 優作(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 江崎 正哉(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 加藤 文一朗(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 水田 りな子(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科), 後藤 百子(国立病院機構 名古屋医療センター 消化器内科)
抄録 【目的】当院において実施されているC型慢性肝炎に対する3剤併用療法の治療効果を検討した. 【方法】当院においてPeg-IFNα2b /Ribavirin (RBV) /Telaprevir (TVR) 3剤併用療法を行った1型, 高ウイルス量のC型慢性肝炎11例を対象とし、HCV消失率や有害事象について検討した. 年齢の中央値は56歳(35-68). 性別は男性:女性=7例:4例. IFN治療歴は初回:再燃:無効=6例:4例:1例. TVR投与量は2250mg:1500mg=3例:8例. IL28B遺伝子多型はmajor:minor (n=4) =2例:2例. 平均HCV RNA量は7.0 logIU/mL. 平均Hbは14.4 g/dL. 平均Pltは20.4万/μLであった. 【結果】3例は3日(皮膚症状 Grade 3), 2週(嘔吐), 14週(眼底出血)で3剤治療を中止し、平均治療期間は19.0週であった. 全体のHCV陰性化率は4週63.6%(7/11), 12週81.8%(9/11), 治療終了時90.0%(9/10), 治療終了後4週(SVR4) 90.0%(9/10), 治療終了後12週(SVR12) 87.5%(7/8)であった. SVR4をTVR開始投与量で比較すると2250mg:1500mg=66.7% (2/3):100.0%(7/7)であり, IL28B遺伝子多型ではmajor:minor=100.0% (2/2):100.0%(2/2). IL28B minorの2例はいずれもIFN治療再燃例であった. 主な有害事象として皮膚症状27.2%(3/11), 貧血(Hb≦10g/dL) 45.5%(5/11), 腎機能障害(Cr≧1.2mg/dL) 36.4%(4/11),高尿酸血症(UA≧7.0mg/dL) 90.9%(10/11), 消化器症状 36.4%(4/11)が見られた. TVR投与量1500mg群全体のSVR4は100.0%であり, TVR投与量2250mg群の3例中2例(2週で終了した嘔吐の1例と14週で終了した眼底出血の1例)が有害事象により治療中止しており, 当院の治療成績からはTVR投与量1500mgが適切と考えられた. 【結論】1型, 高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するPeg-IFNα2b /RBV/TVR 3剤併用療法は重症発疹や腎不全などの副作用があるが, 高い治療効果を有する.
索引用語 C型慢性肝炎, インターフェロン