セッション情報 一般演題

タイトル 031:

総胆管結石に対するRendezvous治療の工夫

演者 高山 悟(名古屋徳洲会総合病院 消化器内視鏡治療センター)
共同演者 林 祐一(名古屋徳洲会総合病院 消化器内視鏡治療センター)
抄録 【目的】総胆管結石の治療には様々なアプローチがあるが、最近では内視鏡的乳頭切開術(EST)に集約しつつある印象である。しかしながら全例胆管へのカニュレーションが可能というわけではなく挿入困難例は存在する。通常そのような例は,開腹にせよ腹腔鏡にせよ総胆管切開術となることが多い.我々は総胆管切開例では胆汁漏や胆道狭窄の問題が発生するためやはりESTに優位性があると考えており、それを可能とするためランデブー法により術中ESTを行っている。今回はそれらの症例を我々の行っている工夫を交え紹介したい。【方法】Rendezvous法では通常の腹腔鏡下胆嚢摘出術と同様手術を開始し胆嚢管を同定,胆嚢側クリッピング後胆嚢管を切開しそこからガイドワイヤーを挿入,イメージ観察下で先端を総胆管を通し十二指腸内まで進め、そこで内視鏡からの造影チューブをガイドワイヤーにかぶせるという方法が基本である。しかしながらガイドワイヤーが乳頭を通過しない症例や、通過してもチューブがかぶせられない症例も存在する。そのような症例に対し前者ではガイドワイヤーに造影チューブを胆嚢管側からかぶせる事により、また後者に対しては一旦スネアでガイドワイヤーを捕まえカメラ鉗子口まで引き出しそこで造影チューブをかぶせることにより対応している。また手技の安定に伴い急性期でない総胆管結石は術前ESTを省略し術中に行ったり、開腹術でもRendezvous法を行ったり症例も広げ、また小結石に対しては術中イメージを省略するなど様々な形でRendezvous法を行う様になってきている。【成績】これら工夫によりRendezvous不成功例はなく、また術後もほとんど膵炎を起こす事なく経過し当施設では安定した手技となっている。【結論】Rendezvous法により患者負担が軽減され早期退院も可能となるため、今後も日常的手技としてRendezvous法を積極的に施行していく予定である。 
索引用語 Rendezvous, 総胆管結石