セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 011:経過中PPIにて改善傾向を示した胃原発悪性リンパ腫の一例 |
演者 | 吉田 大(藤田保健衛生大学消化管内科) |
共同演者 | 柴田 知行(藤田保健衛生大学消化管内科), 石塚 隆充(藤田保健衛生大学消化管内科), 河村 知彦(藤田保健衛生大学消化管内科), 大森 崇史(藤田保健衛生大学消化管内科), 城代 康貴(藤田保健衛生大学消化管内科), 角 一弥(藤田保健衛生大学消化管内科), 生野 浩和(藤田保健衛生大学消化管内科), 市川 裕一朗(藤田保健衛生大学消化管内科), 宮田 雅弘(藤田保健衛生大学消化管内科), 小村 成臣(藤田保健衛生大学消化管内科), 大久保 正明(藤田保健衛生大学消化管内科), 中野 尚子(藤田保健衛生大学消化管内科), 鎌野 俊彰(藤田保健衛生大学消化管内科), 田原 智満(藤田保健衛生大学消化管内科), 中川 義仁(藤田保健衛生大学消化管内科), 長坂 光夫(藤田保健衛生大学消化管内科), 大宮 直木(藤田保健衛生大学消化管内科), 平田 一郎(藤田保健衛生大学消化管内科) |
抄録 | 症例は70代女性。1年半程前より胃部不快感を自覚し近医を受診。上部内視鏡検査を施行された。その結果、胃体下部前壁側に潰瘍性病変を認めたが生検病理はGroup Iと良性であった。抗潰瘍薬の投薬が継続されたが潰瘍病変に改善無く、当院に紹介となった。当院の初回内視鏡検査では、前医の内視鏡所見と同様に胃体下部前壁側に潰瘍性病変を認め、同部位からの生検で特に悪性所見は認めなかった。PPIを継続し、2ヶ月後に内視鏡を施行したところ、潰瘍底の肉芽形成を認めるなど若干の潰瘍改善傾向を認めた。生検結果は前回と同様であった。ピロリ菌陽性であったため除菌を施し成功した。前回より3ヶ月後に3回目の内視鏡検査を施行したところ、潰瘍の形態は若干膨隆気味になっていたが増大傾向は認めなかった。生検結果は、それ迄と同様で悪性所見は認められなかった。PPIの投与が継続された。その間、症状も特に増悪を認めなかった。その後3ヶ月ほど経過した頃から心窩部痛が増悪し黒色便を認めたため、緊急内視鏡検査を施行した。その結果、潰瘍性病変は明らかに増大しており出血痕を認めた。内視鏡的に止血後、生検したところdiffuse large B cell lymphoma (DLBCL)との診断となり血液内科に転科、化学療法が開始され、その後の内視鏡検査で縮小が確認された。胃原発悪性リンパ腫の生検陽性率及び、PPI治療による潰瘍性変化の改善につき、若干の文献的考察を交え報告する。 |
索引用語 | 胃悪性リンパ腫, PPI |