セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年目迄) |
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タイトル | Y4-5:小腸間膜より発生した孤立性線維性腫瘍の1例 |
演者 | 井石 絵美(神戸労災病院 消化器内科) |
共同演者 | 久保 公了(神戸労災病院 消化器内科), 有吉 隆佑(神戸労災病院 消化器内科), 眞弓 周子(神戸労災病院 消化器内科), 吉見 健太郎(神戸労災病院 消化器内科), 的場 是篤(神戸労災病院 消化器内科), 山東 功佳(神戸労災病院 消化器内科), 森 健次(神戸労災病院 消化器内科), 高瀬 功三(神戸労災病院 外科), 出射 由香(神戸労災病院 病理診断科), 岩越 一彦(神戸労災病院 消化器内科) |
抄録 | 【症例】69歳、女性【主訴】特記事項なし【既往歴】子宮筋腫術後【現病歴】近医にて検診目的に腹部超音波検査を施行したところ腹腔内に約50mm大の腫瘤性病変を認めたため精査目的で当院紹介となる。【臨床経過】造影CT検査にて骨盤内に不均一に造影される42×52mmの凹凸不整な腫瘤性病変を認めた。PET-CTにおいても同部に軽度集積のある50mm大の腫瘤性病変を認め、他に異常集積は指摘されなかった。小腸造影検査では、粘膜の不整像は認めず、回腸・横行結腸に壁外性の圧排所見を認めた。腸間膜原発の間葉系腫瘍を疑い、当院外科にて手術を施行した。腫瘤は回腸末端より口側約15cmの小腸間膜より発生し、他臓器への浸潤は認めなかった。摘出標本は60×30×35mm大で、一部出血やのう胞形成を伴う充実性腫瘍であった。病理組織学的検査では類円形から短紡錘形の腫瘍細胞が密に増生しており、免疫染色ではCD34(+)、Bcl-20(±)、c-kit(-)、SMA(-)、S-100(-)であり、核分裂像が3/50HPFと少ないことより、小腸間膜由来の低悪性度孤立性線維性腫瘍と診断した。【考察】孤立性線維性腫瘍は、大部分は胸膜から発生し、胸膜外発生は極めて稀とされる。今回、われわれは小腸間膜より発生した孤立性線維性腫瘍の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 腹腔内腫瘍, 孤立性線維性腫瘍 |