セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 46:当院における炎症性腸疾患合併妊娠20例の臨床的検討 |
演者 | 南 尚希(京都大学 医学部 消化器内科) |
共同演者 | 山田 聡(京都大学 医学部 消化器内科), 本澤 有介(京都大学 医学部 消化器内科), 松村 佳代子(京都大学 医学部 消化器内科), 吉野 琢哉(京都大学 医学部 消化器内科), 松浦 稔(京都大学 医学部 消化器内科), 仲瀬 裕志(京都大学 医学部 消化器内科), 千葉 勉(京都大学 医学部 消化器内科) |
抄録 | 【目的】日常診療において炎症性腸疾患(以下IBD)合併妊娠に遭遇する機会は増加傾向にある。IBD合併妊娠における妊娠期間中の病勢コントロールの重要性は言うまでもないが、妊娠期間中に使用可能な薬剤についての明確な指針は示されていない。今回我々は当院で経験したIBD合併妊娠における妊娠期間中の使用薬剤及び妊娠経過について検討し、若干の文献的考察を加えて報告する。【方法】対象は2006年5月から2012年9月までに当院外来及び入院で加療したIBD患者のうち妊娠を合併した20例[クローン病(CD)5名(8例)、潰瘍性大腸炎(UC)11名(12例)]。上記患者について、(1)妊娠期間中に施行したIBD治療、(2)Pregnancy Outcome、(3)妊娠期間中の疾患活動性についてretrospectiveに検討した。【結果】(1)CD患者8例中2例は5-ASA製剤単独、3例はインフリキシマブ(IFX)と5-ASA製剤を併用、3例は無治療であった。またUC患者12例中8例は5-ASA製剤単独(平均投与量:mesalazine 2875mg/day、内1例はG-CAPを併用)、1例はプレドニゾロン(PSL)と5-ASA製剤を併用しG-CAPを施行、2例はIFXと5-ASA製剤併用、1例は無治療であった。(2)全20例中19例で健常児が出生し、1例は現在妊娠継続中であった。出産19例全例で早産は認めなかったが、CD患者1例で低出生体重児を認めた。(3)UC患者4例で妊娠期間中に疾患活動性の増悪を認めたが、その内2例は5-ASA製剤の増量、1例はPSLとG-CAPの併用、1例はIFXの増量により臨床症状の改善が得られた。【結論】IBD合併妊娠中の再燃に対する、5-ASA製剤の増量、IFXおよびG-CAP導入による疾患活動性のコントロールは重要である。これらの治療は胎児への影響が少なく、妊娠期間中であっても安全に使用し得ると考えられた。 |
索引用語 | 炎症性腸疾患, 妊娠 |