セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年目迄) |
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タイトル | Y1-4:胃癌化学療法中に発症した化膿性脊椎炎の2症例 |
演者 | 武川 直樹(兵庫県立がんセンター 消化器内科) |
共同演者 | 三村 卓也(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 櫛田 早絵子(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 津村 英隆(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 坂本 岳史(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 飛松 和俊(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 山本 佳宣(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 三木 生也(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 津田 政広(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 西崎 朗(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 井口 秀人(兵庫県立がんセンター 消化器内科) |
抄録 | 切除不能の進行胃癌患者に対しては、通常は全身化学療法が行われ、治療の進歩に伴い長期生存を経験することも多い。またこれに伴いこれまで経験しなかったような合併症を経験することもある。今回我々は胃癌に対する化学療法中に化膿性脊椎炎を発症した2例を報告する。【症例1】62歳、男性。胃癌リンパ節転移に対してS-1+オキサリプラチン(治験)による治療を8コース施行後、薬剤アレルギーが生じ、S-1単剤へ変更。6コース後に腹水が増加しPDと判断。二次治療としてパクリタキセル療法を開始。day4より突然腰背部痛、発熱が出現。CTにて腰椎レベルでの硬膜外膿瘍、化膿性脊椎炎と診断。【症例2】62歳、女性。胃癌、腹膜播種に対してS-1内服治療を14コース施行したが、腹膜播種巣の増大、卵巣転移巣の増大を認めPDと判断。パクリタキセル療法へ変更。day28起床時に突然腰痛自覚。MRIにてL4/5椎間板高信号、硬膜外腔に膿瘍形成を認め、化膿性脊椎炎症と診断した。2症例ともに抗生剤による治療を行い、感染のコントロールは可能であったが、原疾患の悪化によりBSCとなった。 胃がん化学療法中には様々な合併症を経験するが、化膿性脊椎炎の合併を経験することは少ない。ただ発症すれば治療期間も長く、化学療法の継続、再開は困難であると考える。今回我々は上記2症例を経験したため、文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 胃癌, 化膿性脊椎炎 |