セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年目迄) |
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タイトル | Y6-8:胆管炎を繰り返した左肝内胆管癌の1例 |
演者 | 田本 麻美子(関西医科大学 消化器肝臓内科) |
共同演者 | 高岡 亮(関西医科大学 消化器肝臓内科), 池浦 司(関西医科大学 消化器肝臓内科), 三好 秀明(関西医科大学 消化器肝臓内科), 岩田 裕樹(関西医科大学 消化器肝臓内科), 桝田 昌隆(関西医科大学 消化器肝臓内科), 堀谷 俊介(関西医科大学 消化器肝臓内科), 諏訪 兼彦(関西医科大学 消化器肝臓内科), 塩見 圭佑(関西医科大学 消化器肝臓内科), 住本 貴美(関西医科大学 消化器肝臓内科), 栗島 亜希子(関西医科大学 消化器肝臓内科), 楠田 武生(関西医科大学 消化器肝臓内科), 島谷 昌明(関西医科大学 消化器肝臓内科), 関 寿人(関西医科大学 消化器肝臓内科), 岡崎 和一(関西医科大学 消化器肝臓内科), 津田 匠(関西医科大学 消化器外科), 里井 壮平(関西医科大学 消化器外科), 權 雅憲(関西医科大学 消化器外科), 中野 麗香(関西医科大学 病理科), 坂井田 紀子(関西医科大学 病理科), 植村 芳子(関西医科大学 病理科) |
抄録 | 症例は63歳男性。主訴は黄疸。アルコール多飲歴がある。閉塞性黄疸で当院を紹介された。前医のCT・MRCPにて肝門部から上部胆管狭窄を認め胆管癌が疑われた。ERCPにて中部胆管から肝門部胆管内に腫瘍を認めた。IDUSでは拡張した胆管内に膨張性に発育する充実性腫瘍が描出された。胆管は拡張しており、胆管内発育腫瘍を考えた。EST小切開後ENBDを行った。造影CTにて左肝管内に造影効果を有する腫瘤を認めた。肝内に腫瘤は認めなかった。第27病日経口胆道鏡を行い胆管内に表面白色調で結節状一部乳頭状の腫瘍を認めた。生検では悪性細胞は証明されなかった。減黄不良でありチューブステント2本とENBDチューブを留置した。第41病日胆管炎を生じたためERCPを行いチューブステント2本とENBDチューブを留置し直した。この際に行ったブラシ細胞診が陽性で、胆管癌と診断した。第50病日減黄が認められたため、チューブステント3本留置し内瘻化した。しかし、第62病日、胆管炎を生じ、ERCPを行った。増大した腫瘤の上流胆汁が感染胆汁であった。チューブステント3本とENBDを留置した。しかしその2日後(第64病日)に胆管炎が再燃したためERCPを行った。右肝内胆管の胆管炎を疑い右肝内胆管にENBDを追加留置し、解熱を認めた。術前減黄と胆管炎のコントロールに時間を要した。第96病日、肝左葉切除・尾状葉切除術を行った。腫瘍は胆管内にポリープ状に発育していた。胆道癌取扱い規約では、Bp 50×30mm、結節膨張型T2N0M0 Stage2であった。本症例では、繰り返す胆管炎に対して左右肝内胆管へ各々ENBDを留置することで胆管炎コントロール可能となり手術が施行できた。若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 発熱, 閉塞性黄疸 |