セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 26:門脈腫瘍栓を伴うHER2陽性進行胃癌に対し術後2nd lineにてカペシタビン+トラスツズマブ療法が奏功した1症例 |
演者 | 横山 邦雄(神戸医療センター) |
共同演者 | 田中 智子(神戸医療センター), 高見 柚賀子(神戸医療センター), 賀来 佳子(神戸医療センター), 文 宣貴(神戸医療センター), 平田 建郎(神戸医療センター), 光辻 理顕(神戸医療センター), 岩崎 武(神戸医療センター), 島田 悦司(神戸医療センター) |
抄録 | 【症例】74歳女性。心窩部痛を主訴に近医を受診。上部消化管内視鏡にて胃角部から前庭部にかけて2型腫瘍あり、生検にて胃癌と診断され、当院紹介受診。腹部造影CTにて胃前庭部を中心に周囲脂肪織浸潤を伴う腫瘍、周囲リンパ節転移、および門脈腫瘍栓を認めた。根治切除は困難と判断し、通過障害、貧血を認めなかったことから、術前S-1+シスプラチン療法2クール施行した。画像診断にて、原発巣、リンパ節転移の縮小は認めたが、門脈腫瘍栓に変化は認めなかった。減量手術として幽門側胃切除術を施行した。病理結果にてHER2陽性胃癌であった。術後、S-1単独療法を行ったが、門脈腫瘍栓、残存リンパ節転移の増大を認めたため、カペシタビン+シスプラチン+トラスツズマブ療法を2クール施行し、PRが得られた。副作用から、カペシタビン+トラスツズマブ療法に変更したところ、約7カ月間の奏功が得られた。現在は外来通院にてパクリタキセル療法継続中である。【結語】胃癌におけるHER2(Human Epidermal Growth Factor Receptor Type2)陽性割合は約15%といわれている。ToGA試験にてHER2陽性胃癌に対するトラスツズマブの有効性が示される一方、HER2発現は予後不良因子であると報告されている。今回、門脈腫瘍栓を伴うHER2陽性胃癌に対し、術前S-1+シスプラチン療法を施行し、術後カペシタビン+トラスツズマブ療法が奏功した症例を経験したので、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 胃癌, HER2 |