セッション情報 一般演題

タイトル 41:

MDCTにて診断し、内視鏡的治療で軽快した爪楊枝による大腸穿通の1例

演者 杉山 浩平(山の辺病院)
共同演者 松山 友美(山の辺病院), 白井 謙一(山の辺病院), 簗瀬 公嗣(山の辺病院), 勝井 錬太(山の辺病院), 岡田 二朗(山の辺病院)
抄録 【症例】85歳,女性【主訴】左下腹部痛【既往歴】脳梗塞【手術歴】虫垂炎、癒着性腸閉塞 腹壁瘢痕ヘルニア【現病歴】2012年10月末に左下腹部痛が出現し近医受診、精査加療目的にて当院内科紹介となった。初診時、体温37.5℃、WBC5800/μl、CRP6.1mg/dl、左下腹部に限局性の圧痛及び軽度の反跳痛を認め、憩室炎、虚血性腸炎等を疑い腹部CTを施行した。その結果、S状結腸に腸管を貫通する約6cmの線状高吸収域および同部位の脂肪織濃度の上昇を認めた。CT画像より爪楊枝誤飲によるS状結腸穿通、限局性腹膜炎と診断し入院となった。炎症反応、腹部症状が比較的軽度でありCTにて遊離ガス像がなく、腹腔内膿瘍も認めない事から内視鏡的に異物摘出を行った。摘出後3日目、CTにて膿瘍形成、遊離ガス像がないことを確認し、経口摂取を再開した。その後、症状再燃なく軽快退院した。【まとめ】爪楊枝による消化管穿通は比較的稀であり、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 爪楊枝, 大腸穿通