セッション情報 一般演題

タイトル 30:

貧血を契機に発見され、術前に診断し得た十二指腸GISTの1例

演者 志柿 泰弘(愛仁会 高槻病院 消化器内科)
共同演者 角田 力(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 中野 遼太(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 徳山 長裕(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 山中 広大(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 門田 智裕(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 松本 尊彰(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 小川 浩史(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 北見 元哉(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 石村 恵美(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 中島 英信(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 中田 秀史(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 大須賀 達也(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 平野 誠一(愛仁会 高槻病院 消化器内科), 吉川 卓郎(愛仁会 高槻病院 外科), 植野 望(愛仁会 高槻病院 外科), 伊倉 義弘(愛仁会 高槻病院 病理科)
抄録 症例は69歳男性。2012年2月に不安定狭心症のため経皮的冠動脈形成術施行歴あり。2012年5月末にふらつきと黒色便を認めたため当院受診した。血液検査にてHgb6.9g/dlと貧血を認め上部消化管内視鏡検査を施行したところ十二指腸水平脚に粘膜下腫瘍を認め、精査加療目的で入院となった。造影CT検査では十二指腸水平部に30mm大の不均一に造影される境界明瞭な腫瘤として描出され、入院後に改めて施行した上部消化管内視鏡検査では腫瘍表面に潰瘍形成を伴っており同部からの出血が疑われた。十二指腸内腔からの細径超音波プローブ検査では境界明瞭で内部エコー均一な低エコー病変として描出された。潰瘍部からボーリング生検を施行した。組織学的にc-kit陽性でありgastrointestimal stromal tumor(以下GIST)と診断した。入院後は貧血進行なく第15病日に一旦退院し、PET-CT検査を施行したところ病変部に一致して異常集積を認めたが他部位に転移を疑う所見は認めなかった。待機的に手術加療を予定していたが初回入院日より第31病日に再度下血を認め、再入院となり第42病日に腹腔鏡補助下十二指腸部分切除術が施行された。切除標本にて病変は30mm大で割面は白色充実性で出血壊死は認めなかった。組織学的には粘膜下に好酸性紡錘形細胞の束状配列からなる腫瘍でc-kit陽性、CD34陽性であり十二指腸原発のGISTと診断した。MIB-1 labeling index8%(<10%)で腫瘍壊死も認めなかった。一方核分裂数は強拡大50視野に10以上を認め、高リスク群に該当したが補助化学療法は施行せず外来で厳重フォローとしている。GISTの発生部位は胃が60~70%と最も多く十二指腸原発は4%と比較的稀である。十二指腸GISTは胃に比べ予後不良と言われており、本症例では術後4ヶ月のCT検査では再発所見はないが、今後も厳重な経過観察が必要である。
索引用語 GIST, 十二指腸