セッション情報 |
Young Investigator Session(卒後3-5年目迄)
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タイトル |
Y1-10:悪性大腸狭窄に対し大腸ステント留置術を行った8例の検討
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演者 |
石破 博(公立山城病院 消化器科) |
共同演者 |
新井 正弘(公立山城病院 消化器科), 坂上 共樹(公立山城病院 消化器科), 川端 利博(公立山城病院 消化器科), 黒田 雅昭(公立山城病院 消化器科), 今井 昭人(公立山城病院 消化器科) |
抄録 |
【はじめに】本邦では大腸癌の進展や他の癌の浸潤による大腸狭窄に対して、減圧目的に経肛門的イレウス管挿入や二期的手術目的とした人工肛門増設術が行われてきた。しかし大腸ステントが2012年1月から保険収載され、これらの疾患に対し使用可能となった。2012年8月より当院にて悪性大腸狭窄に対し、大腸ステント留置術を行った8例についてその有用性について検討した。【対象と方法】対象は2012年8月から11月の期間に大腸ステント留置術を行った8例(平均年齢 67歳、男女比1:7、大腸癌7例、胃癌1例)で、狭窄部位は左側3例、右側5例であった。これらに対し施行目的、絶食期間、手術までの待機期間、一期手術の有無、便通再開、穿孔、致死、移動、疼痛、出血などの偶発症の有無について検討した。【結果】全8例中、施行目的は姑息的留置3例、Bridge to Surgery(BTS)5例。使用した大腸ステントは全例WallFlex Colonic Stent。手技的成功は、7/8(88%)、姑息的留置の1例で失敗した。入院から食事再開までの期間は3-19日間どの症例も留置3日後に経口摂取が可能であった。留置後の手術までの待機期間は、BTS 5例で15-22日間であり、一期手術が可能であった。また姑息的留置については、留置可能であった2例ともに経口摂取可能となり、退院となった。偶発症については、7例中5例に術後疼痛を術後1-2日間認め、出血は1例を認めたが、その他の偶発症は認めなかった。留置後のステント不全は留置成功した全7例で認めなかった。【結語】留置失敗した1例の狭窄部位は横行結腸脾彎曲部であり、GWの狭窄部位通過が困難な症例であった。その他の7例において、大腸ステント留置を行うことで、姑息的、BTSそれぞれに対し、安全かつ有用であり、患者ADLの改善にも大いに貢献するものと考えられる。しかし失敗した1例からもわかるように手技的にはGWが狭窄部位を超えられるかにかかっており、手技的な問題点と考えられる。当院の経験と若干の文献的考察も含め報告する。 |
索引用語 |
大腸ステント, 大腸癌 |