セッション情報 一般演題

タイトル 29:

胃癌ESDに所属リンパ節腫大にて発症し診断に苦慮したホジキンリンパ腫の一例

演者 荒木 康宏(兵庫県立淡路病院 内科)
共同演者 西 勝久(兵庫県立淡路病院 内科), 藤垣 誠治(兵庫県立淡路病院 内科), 正木 幸作(兵庫県立淡路病院 内科), 元地 奈弓(兵庫県立淡路病院 内科), 加藤 隆夫(兵庫県立淡路病院 内科), 高橋 英幸(兵庫県立淡路病院 外科), 小山 隆司(兵庫県立淡路病院 外科), 堀口 英久(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 人体病理学分野)
抄録 〔症例〕80代男性 〔主訴〕無症状〔現病歴〕平成15年10月胃幽門前庭部大弯の2c病変に対して当院内科にてEMRが施行された。切徐検体の病理所見(tub2 m ly0 v0 HM0 VM0)平成21年2月胃体上部小弯後壁に新病変(2c 10mm)が確認されたため再度ESDが行われた。切除検体の病理所見(tub2 sm1 ly0 v0 HM0 vm0)ESD直後の腹部CTにて胃大弯領域リンパ節に10mm×15mmのリンパ節が認められたため厳密な経過観察とした。経過観察1年6ヶ月後の腹部CTにて同リンパ節が20mmまで増大し同時に施行したPET-CTにて腫大リンパ節にFGD集積を認め、治療経過から胃癌のリンパ節転移と考え、平成23年1月にリンパ節廓清とともに胃局所切除をおこなった。切除リンパ節の病理所見ではHodgkin細胞が認められた。胃大弯領域に認められたリンパ節はホジキンリンパ腫によって腫大したリンパ節であったことが分かり、胃癌とホジキンリンパ腫の重複悪性腫瘍症例であったことが判明した。〔考察〕今回早期胃癌ESD後ホジキンリンパ腫によって領域リンパ節腫大を生じた一例を経験した。このように胃癌にリンパ腫を合併する症例はまれであり、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 ESD, リンパ腫