セッション情報 一般演題

タイトル 15:

原発性胆汁性肝硬変に合併した好酸球性胃腸炎の一例

演者 橋本 学(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学)
共同演者 下村 壯治(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学), 西井 真(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学), 山本 憲康(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学), 福田 能啓(兵庫医科大学ささやま医療センター 地域総合医療学)
抄録 【はじめに】好酸球性胃腸炎は末梢性好酸球増多に全消化管への好酸球浸潤を伴う比較的まれな疾患であり好酸球の浸潤する部位により粘膜主体型、筋層主体型、漿膜下主体型に分類される。消化管の浮腫に伴う蛋白漏出及び吸収不良による低蛋白血症、腹水等の症状が知られており、なかでも腹水を認める症例は漿膜下主体型の好酸球胃腸炎に分類される。病因としてはアレルギー、特に食餌性アレルギーの関与が想定されており基礎疾患として気管支喘息、アトピー性皮膚炎等のアレルギー疾患の既往が多いとの報告があるが原因は今日でも特定されていない。【症例】60歳台女性。原発性胆汁性肝硬変にて当科外来通院中。約2週間持続する下腿浮腫、腹部膨満感にて外来受診。腹部超音波検査及び腹部CT検査にて中等量の腹水及び腸管浮腫を認めた。また受診時の血液検査にて好酸球の著明な増加を伴う白血球増加及び低アルブミン血症認め、腹水穿刺にて採取した腹水中の好酸球も著明な増多を認めたため好酸球胃腸炎を疑い同日より当科入院の上で精査及び加療を開始した。第2病日に施行した上部消化管内視鏡検査では十二指腸及び胃にびらん及び浮腫状変化認めたが、十二指腸、胃、食道より行った生検組織よりは好酸球の浸潤像はみられなかった。また、第3病日に施行した大腸内視鏡検査にても回腸末端から上行結腸を中心に全大腸に渡り粘膜の浮腫状変化がみられたが各々の部位より行った生検組織よりは好酸球の浸潤像はみられず消化管粘膜に好酸球浸潤を認めず漿膜下主体型の好酸球胃腸炎と診断した。第5病日よりプレドニゾロン30mgより投与開始した所、浮腫等の症状改善みられ血液検査にても好酸球の減少を認めた。第10病日に施行した腹部CT検査にて腹水、腸管浮腫の著明な改善みられ、以降プレドニゾロンを斬減しながら経過観察を行ったが症状増悪みられず第25病日に施行した腹部CT検査にても腹水の減少認めたため第26病日に当科軽快退院となった。【結語】今回われわれは原発性胆汁性肝硬変経過中に発症した好酸球性胃腸炎の一例を経験したので文献的な考察を加えて報告する。
索引用語 腹水, 好酸球増加