セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y8-4:

膵臓腺房細胞癌の一例

演者 赤峰 瑛介(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター)
共同演者 浅井 哲(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 田上 光治郎(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 藤本 直己(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 佐々 成太郎(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 廣岡 紀文(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 城田 哲哉(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 森 琢児(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター), 小川 稔(社会医療法人 きつこう会 多根総合病院 消化器センター)
抄録 症例は78歳男性で、尿路結石以外に特記既往歴はない。食欲不振を主訴に近医を受診しその際の血液検査でCA19-9が高値であることを指摘され当院紹介受診となった。来院時の血液所見でCA19-9が2592.7U/mlと高値であり、胸腹部造影CTで膵頭部に早期より比較的強い造影効果を認めるmassを認めた。また肝臓にも同様の造影効果を認めるmassを3個認めた。非典型的な膵臓悪性腫瘍が考えられ精査目的で当院入院となった。入院後上部・下部消化管内視鏡検査を施行したが悪性腫瘍の所見は得られなかった。EUSを施行すると肝左葉の6cmの腫瘍と膵頭部の3.5cmの腫瘍を描出することができた。腹部エコー検査でも膵臓と肝臓の腫瘍は同様の輝度を示したため肝生検を施行すると、膵頭部腺房細胞癌の肝転移という病理組織学的診断となった。StageはIVbであり、化学療法を提示したが本人が拒否し、BSCの方針となったため当院緩和外来に紹介となり当院退院となった。膵臓腫瘍はそのほとんどが膵管癌であるため、腺房細胞癌は稀であり0.4%の頻度と言われている。今回貴重な症例を経験したため、多少の文献的考察を含めて報告する。
索引用語 腺房細胞癌, CA19-9高値