セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y8-2:

膵液細胞診よりランブル鞭毛虫が検出された膵管内乳頭状粘液腫の一例

演者 大西 幸作(大阪府立 急性期・総合医療センター)
共同演者 石井 修二(大阪府立 急性期・総合医療センター), 滋野 聡(大阪府立 急性期・総合医療センター), 鳥住 知安記(大阪府立 急性期・総合医療センター), 阿部 友太朗(大阪府立 急性期・総合医療センター), 井上 貴功(大阪府立 急性期・総合医療センター), 岩谷 修子(大阪府立 急性期・総合医療センター), 水本 塁(大阪府立 急性期・総合医療センター), 井上 浩一(大阪府立 急性期・総合医療センター), 長谷川 徳子(大阪府立 急性期・総合医療センター), 渋川 成弘(大阪府立 急性期・総合医療センター), 西山 範(大阪府立 急性期・総合医療センター), 葛下 典由(大阪府立 急性期・総合医療センター), 春名 能通(大阪府立 急性期・総合医療センター), 井上 敦雄(大阪府立 急性期・総合医療センター)
抄録 【症例】60歳台 男性【現病歴】総胆管結石の採石後、経過観察中にMRCPにて膵尾部に多嚢胞性病変を指摘された。膵管内乳頭状粘液腫(IPMN)を疑われ、当科紹介受診となった。CTでは膵尾部背側に主膵管と連続する2cm強のcystic lesionを認め、病変近傍の主膵管は軽度拡張し、嚢胞内部に明らかな充実部分は認めなかった。PET-CTでは膵尾部の病変に異常集積は認めなかった。【経過】内視鏡的逆行性胆道膵管撮影(ERCP)を施行し、膵尾部に狭窄と嚢胞を認め、膵液細胞診・擦過細胞診を行った。また超音波内視鏡検査を施行し、膵尾部に内部エコーは均一なhypoechoic lesionを認め、単房性であり結節は認めなかった。膵液細胞診・擦過細胞診の病理結果では悪性所見を認めなかったが、採取検体内に多数のランブル鞭毛虫を認めた。便培養を提出したところランブル鞭毛虫のcystを検出した。退院後にメトロニダゾールで駆除行い、便中のcyst消失を確認した。【考察】ランブル鞭毛虫は糞口感染により宿主に寄生し、急性感染では腹痛や水様下痢、慢性感染では嘔気や体重減少を来す。北アメリカなどでは最も一般的な寄生虫の一つであるが、日本ではその頻度も少なく、通常は胃・十二指腸内に寄生する。胆道系からの検出の報告例はあるが、膵病変との合併は極めて稀である。本症例では患者は無症状であり、膵管内に感染を来していた。IPMNとの関連も現在のところ不明であるが、膵癌のriskの一つとなる可能性も示唆されており、文献的考察を加え報告する。
索引用語 ランブル鞭毛虫, 膵液細胞診