セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y1-2:

Total biopsy 目的にEMR-Cを施行した微小表在型食道癌の一例

演者 松浦 幸(岸和田徳洲会病院 消化器内科)
共同演者 尾野 亘(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 中道 太郎(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 馬場 慎一(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 中村 彰宏(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 滝原 浩守(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 柳原 恵梨(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 永田 充(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 井上 太郎(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 中野 利宏(岸和田徳洲会病院 消化器内科), 植田 智恵(岸和田徳洲会病院 消化器内科)
抄録 ドックのNBI拡大内視鏡検査で発見され、total biopsy目的にEMR-Cを施行した微小表在型食道癌を経験したので報告する。
【症例】61歳男性、既往に前立腺癌、発作性心房細動がある。59歳までの喫煙歴があり、飲酒は週2回ほどである。自覚症状はなく、平成22年のドックでは食道のbrownish areaは指摘されていない。平成23年のドックで、切歯より35cmの中部食道に2mmのbrownish areaを認めた。IPCLパターンは井上分類 Type V-1、深達度m1と診断した。ルゴール散布や生検をすると病変を認識できなくなる可能性があり、後日、当院にてtotal biopsy目的でEMR-Cを施行した。病理はIIb,2mm,squamous cell carcinoma,pT1a-EP,pHM0(7mm),pVM0,ly0,v0,EAであった。治療当日にルゴール散布を行ったところ、ヨード不染帯とbrownish areaの範囲はほぼ一致していた。
【結語】通常であれば生検で診断をつけてから治療に入る。しかし本症例は2mmの微小病変であり、生検により病変が認識できなくなる可能性があったため、内視鏡的に診断しEMR-Cを行った。当院では、ドックを含めて全例でNBI観察を行っており、本症例も自覚症状はなくドックでのNBI拡大内視鏡にて発見された一例である。
索引用語 表在型食道癌, 食道癌