セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年迄) |
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タイトル | Y1-3:LSBE(long segment Barrett’s esophagus)を背景に発生し急速な増大を認めた食道胃接合部癌の一例 |
演者 | 水谷 直揮(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科) |
共同演者 | 柄川 悟志(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 明神 悠太(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 村井 大毅(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 土居 哲(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 吉水 祥一(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 嶋吉 章紀(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 小豆澤 秀人(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 戸田 万生良(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 中村 剛之(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 糸瀬 一陽(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 望月 圭(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 伊藤 善基(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 萩原 秀紀(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科), 林 紀夫(独立行政法人 労働者健康福祉機構 関西労災病院 消化器内科) |
抄録 | 症例は80歳代、女性。2009年夏頃より心窩部不快感あり、近医で胃潰瘍を指摘され内服加療されていた。Helicobacter pyloriは尿素呼気試験で陰性であった。2010年11月に当院受診、上部消化管内視鏡で前庭部大弯にH2 stageの胃潰瘍を認め内服治療を継続した。また下部食道に5cm長のlong segment Barrett’s esophagus(LSBE)を認めた。胃潰瘍およびLSBEの経過観察のため定期的に上部消化管内視鏡を施行し、2012年4月の上部消化管内視鏡では下部食道LSBE内に2~3mm程度の隆起を認めたが、周囲の粘膜と同様の粘膜に覆われており、サイズも小さいため生検は行わず経過観察とした。2013年3月にタール便を認め、血液検査でHb6.3g/dlと高度な貧血であったため、上部消化管内視鏡を施行したところ、LSBE上、食道・胃粘膜接合部に亜全周性の2型進行癌を疑う隆起性病変を認め、生検で管状または索状構造を呈して増殖するadenocarcinomaの病理診断が得られた。CTにて肝転移を疑う所見あり、食道胃接合部癌,cT3N1H1P0M1 ,cStageIVと診断した。食道通過障害の改善を強く希望されたため2013年4月に下部食道切除術施行された。最終診断はadenocarcinoma,pT3N3M1,pStageIVとなった。今回、約1年の期間で急速に増大したLSBEを背景に発生したと考えられる食道胃接合部癌の一例を経験した。若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | LSBE, 食道胃接合部癌 |