セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y4-7:

肝細胞癌・胃癌・大腸癌を合併した腹膜偽粘液腫の一例

演者 山崎 友裕(兵庫県立尼崎病院 消化器内科)
共同演者 正木 翔(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 長尾 宗政(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 北村 悟(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 中井 敦史(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 菱谷 英里子(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 平松 由紀子(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 野本 大介(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 梅田 誠(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 川崎 公男(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 松村 毅(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 斎田 宏(兵庫県立尼崎病院 消化器内科), 木村 利幸(兵庫県立尼崎病院 消化器内科)
抄録 症例 78歳男性【主訴】肝腫瘍【既往歴】C型肝硬変、高血圧症、糖尿病、心房細動【家族歴】兄:喉頭癌【現病歴】C型肝硬変加療中、前医で施行された腹部造影CTにて肝S8に2cm大の腫瘍病変を認めたため精査・加療目的で紹介受診された。【検査所見】[血液検査]WBC 4700/μl,RBC 390万/μl,Hb 12.3g/dl,Ht 37.2%,PLT 20万/μl, HCV(+), CEA 26.2ng/ml, CA19-9 91.0U/ml, AFP 206.5ng/ml, PIVKA2 21435mAU/ml[造影エコー]ソナゾイド投与20分後のクッパー相で肝S8に20mm×17mmのdefectを認めた [EOB-MRI]肝S8に25mm大の早期濃染し遅延相でwash outされる腫瘤を認め肝細胞癌(HCC)と診断した【経過】肝S8のHCCに対して経上腸間膜動脈性門脈造影下CT (CTAP)施行し肝S8に25mm大の病変を確認、HCCと診断して肝動脈塞栓術(TACE)を施行した。CTAPで肝周囲の腹膜に多発結節を認め腹膜播種が疑われた。腹膜播種の原発精査目的で施行した上部消化管内視鏡検査(EGD)で胃角小弯に02a胃癌(adenocartinoma)、下部消化管内視鏡検査(CF)で2型直腸癌(Moderately differentiated tubular adenocartinoma)を認めた。治療方針決定のため確定診断目的で腹腔鏡下腹膜生検を施行し、虫垂原発の腹膜偽粘液腫の診断を得た。【考察】肝細胞癌を契機として見つかった、胃癌、直腸癌、虫垂原発腹膜偽粘液腫の重複癌の症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
索引用語 腹膜偽粘液腫, 重複癌