セッション情報 | Freshman Session(卒後2年迄) |
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タイトル | F5-7:腎癌術後6年目に対側腎転移と膵転移を来たした一例 |
演者 | 山西 千晶(三田市民病院 外科) |
共同演者 | 尾崎 貴洋(三田市民病院 外科), 松本 晶子(三田市民病院 外科), 松田 佳子(三田市民病院 外科), 大坪 出(三田市民病院 外科), 西村 透(三田市民病院 外科), 藤田 恒憲(三田市民病院 外科), 藤原 英利(三田市民病院 外科), 和田 隆宏(三田市民病院 外科) |
抄録 | 症例は55歳女性、2005年当院にて左腎癌の診断で左腎摘出術を施行された。その後、外来で経過観察されていたが、2011年に腹部CTで膵体尾部と右腎に腫瘤を認めた。精査の結果、右腎癌と膵体部転移の診断で2012年1月より分子標的薬(スニチニブ)による治療を開始したが重度の肝機能障害が出現し中止となった。その後、2012年3月よりインターフェロン療法を開始し、さらに分子標的薬(ソラフェニブ)を開始したところ両上下肢に多形紅斑薬疹が出現したため中止となった。分子標的薬の継続が困難であり、また膵以外に新たな転移巣の出現を認めなかったため2013年3月に透析用左内シャントを造設し、4月に膵体尾部切除術と根治的右腎摘出術を施行した。術後は血糖コントロールと維持透析を導入した上で退院となった。最終病理組織診断では右腎腫瘍および膵腫瘍の組織型が7年前に摘出された左腎癌のSarcomatoid typeと同様であったことから、左腎癌術後の右腎転移・膵体部転移であると診断した。今回、6年経過後に対側腎転移および膵転移を同時にきたした比較的稀な一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 腎癌, 転移 |