| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 8：胃癌リスク検診を契機に発見された早期胃癌の2症例 |
| 演者 | 三上 貴生（大津赤十字病院 消化器科） |
| 共同演者 | 小澤 智美（大津赤十字病院 消化器科）, 松本 慎平（大津赤十字病院 消化器科）, 内海 貴裕（大津赤十字病院 消化器科）, 松本 淳（大津赤十字病院 消化器科）, 森 義治（大津赤十字病院 消化器科）, 大野 千景（大津赤十字病院 消化器科）, 曽我部 裕子（大津赤十字病院 消化器科）, 西田 吉宏（大津赤十字病院 消化器科）, 稗田 信弘（大津赤十字病院 消化器科）, 垣内 伸之（大津赤十字病院 消化器科）, 松永 康寛（大津赤十字病院 消化器科）, 安村 聡樹（大津赤十字病院 消化器科）, 友野 輝子（大津赤十字病院 消化器科）, 本庶 元（大津赤十字病院 消化器科）, 長谷川 和範（大津赤十字病院 消化器科）, 近藤 雅彦（大津赤十字病院 消化器科）, 西川 浩史（大津赤十字病院 消化器科）, 三宅 直樹（大津赤十字病院 消化器科）, 河南 智晴（大津赤十字病院 消化器科） |
| 抄録 | 【はじめに】近年、血清ピロリIgG抗体の有無と血清ペプシノーゲン値による胃粘膜萎縮の程度を測定する胃癌リスク検診（いわゆるABC検診）が施行されている。今回、ABC検診を契機に内視鏡検査を施行され発見された早期胃癌の2症例を報告する。【症例1】50歳代女性、H.pylori抗体陽性、PG I/II 3.0でありC群と判定され紹介。上部消化管内視鏡を施行、背景は萎縮粘膜であり胃体中部小弯に軽度発赤調の0-IIc病変を認め生検にてGroup5と診断、粘膜下層切開剥離術を施行した。結果は深達度Mの分化型腺癌で治癒切除であった。【症例2】50歳代男性、H.pylori抗体陽性、PG I/II 1.9でありC群と判定され紹介。上部消化管内視鏡を施行、前庭部後壁に褪色調の境界不明瞭で大きさ20mmを超える0-IIc病変を認め、生検ではpor+sigであり外科的切除となった。【考察】ABC検診を契機に上部消化管内視鏡を施行し、診断、治療し得た早期胃癌の2症例を経験した。ABC分類は、ペプシノーゲン法と血清H.pylori抗体価によってA群からD群までに層別化し、B群からD群が胃癌発生の高危険群として精密検査対象とする。今回のように高危険群である患者には当然の事ながら一定の確率で胃癌を認めるため、除菌治療の前にはスクリーニングの上部消化管内視鏡検査が必須であると考えられた。ABC検診と早期胃癌の発見について若干の文献的考察も含めて報告する。 |
| 索引用語 | 胃癌リスク検診, 早期胃癌 |