セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y1-4:

当院で経験した転移性食道腫瘍の2例

演者 小川 智(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科)
共同演者 岡田 明彦(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 細谷 和也(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 南出 竜典(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 北本 博規(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 高島 健司(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 佐竹 悠良(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 福島 政司(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 和田 将弥(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 占野 尚人(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 井上 聡子(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 鄭 浩柄(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 藤田 幹夫(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 杉之下 与志樹(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科), 猪熊 哲朗(神戸市立医療センター中央市民病院 消化器内科)
抄録 【症例1】63歳、女性。2012年6月左乳房の腫瘤を自覚したため、当院乳腺外科受診。針生検の結果、invasive ductal carcinomaの診断に至った。術前化学療法を開始したが、左下腿に皮下腫瘤を指摘され、11月PET-CT検査を施行したところ、皮下腫瘤だけでなく胸部下部食道にも限局したFDGの集積(SUVmax =6.6)を認めたため食道癌を疑われ、上部内視鏡検査を施行した。内視鏡検査では外観は進行食道癌2型に類似した潰瘍形成を伴う隆起病変を認めたが、ルゴール染色では不染帯とならず、経過から転移性食道腫瘍の可能性も考えられた。生検の結果、乳癌の組織像と一致したため転移性食道腫瘍の診断に至り、現在も化学療法を継続中である。
【症例2】74歳、男性。2006年10月嚥下障害に対して上部内視鏡検査施行し、食道胃接合部癌を指摘され、胃全摘術を施行。病理学的検討の結果、papillary adenocarcinoma pStageIV T2N3M1であった。2007年10月に経過観察目的で上部内視鏡検査施行したところ、食道にびらんを認め、生検にてadenocarcinomaと分かり、転移性食道腫瘍と判明した。肺転移も認め、TS-1+CDDPで加療開始すると一旦びらんは消失し、内視鏡的に病変を指摘できなくなった。しかし、その後両側肺転移が増悪し、2009年にPTXへと変更し、加療を行うも奏功せず、BSCの方針となり、近医に転医となった。
【考察】他臓器悪性腫瘍の転移性食道腫瘍は比較的まれである。食道への転移経路として直接浸潤、縦隔リンパ節転移からの浸潤、血行性転移などが知られているが、直接浸潤を除いた原発巣としては乳癌と肺癌の報告を散見するにすぎない。今回我々は乳癌と胃癌による転移性食道腫瘍を経験したため、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 食道, 転移