セッション情報 | パネルディスカッション2 「根治治療不能進行消化器がんに対する治療選択」 |
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タイトル | P2-15:Gemcitabine+Cisplatin併用療法不応後の進行再発胆道癌に対する二次治療としてのS-1療法の検討 |
演者 | 津村 英隆(兵庫県立がんセンター 消化器内科) |
共同演者 | 武川 直樹(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 澤井 寛明(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 坂井 文(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 櫛田 早絵子(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 坂本 岳史(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 飛松 和俊(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 山本 佳宣(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 三木 生也(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 津田 政広(兵庫県立がんセンター 消化器内科), 井口 秀人(兵庫県立がんセンター 消化器内科) |
抄録 | <背景>進行再発胆道癌に対しては、一次治療としてのGemcitabine Cisplatin併用療法(以下GC療法)の優越性が報告されているものの(ABC-02試験)、二次治療としての標準治療は確立していない。<目的>初回化学療法のGC療法が不応となった進行再発胆道癌に対する治療選択として、二次治療のS-1療法の効果について後方視的に検討すること。<方法>2010年4月から2013年3月にかけて、当院で初回治療としてGC療法を施行した進行再発胆管癌症例31例のうち、二次治療としてS-1療法が施行された9例について、患者背景・生存期間(OS)・無増悪生存期間(PFS)・奏功率(RR)・病勢制御割合(DCR)・有害事象について検討した。S-1療法は80mg/m2/dayの4週間経口投与2週間休薬を基本とした。<結果>年齢中央値67歳(41-76歳)、男性3例・女性6例、PS 0:1例・1 : 8例、切除不能6例・術後再発3例、胆嚢癌 3例・肝内胆管癌 3例・肝門部又は上部胆管癌 1例・中下部胆管癌 2例・乳頭部癌0例であった。閉塞性黄疸合併は3例あり、全例治療前に減黄術が行われ、うち1例でS-1治療中に閉塞性黄疸の増悪を認めたが、再減黄処置により治療継続可能であった。2次治療以降のOS、PFSはそれぞれ5.3ヵ月と4.4ヵ月。RR 13%、DCRは50%であった(CR 0/ PR 1/ SD 3/ PD 4/ NE 1 )。有害事象は、血液毒性 Grade3/4;4/0、非血液毒性 Grade3/4; 1/0であり、有害事象中止例は認めなかった。<結論>進行再発胆道癌に対するGC療法後の治療選択として、二次治療のS-1療法は、忍容性のある治療と考えられるが、治療成績に関しては、さらなる症例の集積が必要である。 |
索引用語 | 胆道癌, 化学療法 |