セッション情報 一般演題

タイトル 25:

投与11回目にInfliximab(INF)によるinfusion reaction(IR)のため、Adalimumab(ADA)に変更し、寛解維持しているクローン病(CD)の一例

演者 曽我 幸一(西陣病院 消化器内視鏡センター )
共同演者 神尾 尚馨(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 鈴木 俊生(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 小林 由佳(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 稲垣  恭和(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 金光 大石(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 坂本 京子(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 竹中 信也(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 葛西 恭一(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 柳田 國雄(西陣病院 消化器内視鏡センター ), 伊谷 賢次(西陣病院 消化器内視鏡センター )
抄録 【症例】21歳・男性【主訴】全身倦怠感・発熱【既往・現病歴】平成22年5月、回腸穿孔・後腹膜膿瘍に対して外科的手術を行い、その際CDと診断。術後、PSL、Mesalamine、INFで寛解導入し、Mesalamine(3000mg)、INF(250mg/body)で寛解維持していた。INFへの前処置は、mPSL125mg、SNMC40mg、Acetaminophen400mg、d-Chlorpheniramine maleate6mgを初回より施行。定期(11回目)INF施行中に掻痒感、終了時に全身倦怠感を認めたものの帰宅。20時に38.2度の発熱を伴う全身倦怠感増悪を認めたため、救急受診された。【経過】受診時WBC19500/μL、CRP1.07mg/dL、診察では明らかな感染徴候は認めなかった。抗生剤を使用せず、自然経過を見たところ、数日間全身倦怠感を認めたもの、自然軽快したため、INFによるIRと判断した。本人との相談の上、mPSL125mgを治療後に追加投与することとし、12回目のINFを行ったが、前回同様INF施行中に掻痒感、終了時に全身倦怠感を認め、38.6度の高熱を認めた。このためINFにて寛解維持出来ていたが、severe IRのためADAに変更し、約35回施行しているが、現在までADAにて寛解維持している。【考察】INFで寛解維持していたが、severe IRのためADAに変更し、寛解維持しているCDの一例を経験した。 IRは軽症から重症まで様々な症状、発症期間も様々である。IRを予防するために前投薬が推奨されているが、本症例では前投薬投与にも関わらずIRを発症した。IRは発症すると治療方針を変更する必要性も出てくるため、生物学的製剤投与時にはその特徴を把握する必要がある。
索引用語 クローン病, 過敏症