セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年迄) |
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タイトル | Y2-8:Epstein-Barrウイルス(EBV)関連の同時性多発胃癌の一例 |
演者 | 荒尾 真道(西神戸医療センター 消化器内科) |
共同演者 | 小林 英里(西神戸医療センター 消化器内科), 沖重 有香(西神戸医療センター 消化器内科), 吉田 裕幸(西神戸医療センター 消化器内科), 村上 坤太郎(西神戸医療センター 消化器内科), 荒木 理(西神戸医療センター 消化器内科), 津田 朋広(西神戸医療センター 消化器内科), 佐々木 綾香(西神戸医療センター 消化器内科), 安達 神奈(西神戸医療センター 消化器内科), 島田 友香里(西神戸医療センター 消化器内科), 林 幹人(西神戸医療センター 消化器内科), 井谷 智尚(西神戸医療センター 消化器内科), 三村 純(西神戸医療センター 消化器内科), 橋本 公夫(西神戸医療センター 病理科) |
抄録 | 【症例】62歳男性 【主訴】健診異常 【現病歴】2012年12月に健診の上部消化管造影検査で異常を指摘され、精査目的に当院に紹介された。2013年2月に施行した上部消化管内視鏡検査で、胃角部大弯にひだが集中し中心に潰瘍を伴う隆起性病変を、体上部後壁に潰瘍瘢痕上の隆起性病変を認めた。同病変を生検したところ、それぞれpor1、por1>por2と診断された。胸腹部造影CTにて遠隔転移を認めず、臨床的に胃体部癌(cT1N1M0)と診断し同年3月に胃全摘術を行った。病理診断の結果、生検結果でpor1と診断された胃角部大彎の病変は、EBV associated poorly differentiated adenocarcinoma with lymphoid stroma(por1)、type2、20×23×3mm(ulcer;6×3×-2mm)、pT2(MP)、int、INFb、ly1、v0、pn(+)、pStageIIA、pPM0(35mm)、pDM0(170mm)、pR0であり、同様にpor1>por2と診断されていた体上部後壁の病変は、EBV associated poorly differentiated adenocarcinoma with lymphoid stroma (por1>tub1>tub2)、 type 0-IIc、 20×23×5mm(ulcer 14×5×-3mm)、pT1b2(SM2;7mm)、int、INFb、ly1、v0、ln(-)、pStageIb、pPM0、pDM0と診断された。最終的にdouble cancer、N1、P0、CY0、H0、M0、fStageIIaと診断した。免疫組織染色では、EBER(EBV encoded small RNA)が陽性であり、本症例はEBV関連胃癌と確定診断した。StageIIaであり術補助化学療法としてS-1内服による治療が行われた。現在再発なく加療中である。【考察】EBV関連胃癌は胃癌全体の約10%にみられ、EBV非関連胃癌と比べて比較的予後良好とされている。しかしながら、同時性、異時性の多発癌や重複癌の報告もあり、それらを念頭に置き精査をし、外科的に全切除し得たとしても慎重に経過観察していく必要があると考えた。 |
索引用語 | EBウイルス, 胃癌 |