セッション情報 | パネルディスカッション2 「根治治療不能進行消化器がんに対する治療選択」 |
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タイトル | P2-16(追加発言):当院における切除不能悪性肝外胆管閉塞の内視鏡的ステント留置術の検討 |
演者 | 陶山 遥介(京都第一赤十字病院 消化器内科) |
共同演者 | 鈴木 隆裕(京都第一赤十字病院 消化器内科), 吉田 寿一郎(京都第一赤十字病院 消化器内科), 松村 晋矢(京都第一赤十字病院 消化器内科), 太田 崇之(京都第一赤十字病院 消化器内科), 寺崎 慶(京都第一赤十字病院 消化器内科), 豊川 優季(京都第一赤十字病院 消化器内科), 中野 貴博(京都第一赤十字病院 消化器内科), 川上 巧(京都第一赤十字病院 消化器内科), 山田 真也(京都第一赤十字病院 消化器内科), 鈴木 隆裕(京都第一赤十字病院 消化器内科), 世古口 悟(京都第一赤十字病院 消化器内科), 戸祭 直也(京都第一赤十字病院 消化器内科), 中村 英樹(京都第一赤十字病院 消化器内科), 佐藤 秀樹(京都第一赤十字病院 消化器内科), 奥山 祐右(京都第一赤十字病院 消化器内科), 木村 浩之(京都第一赤十字病院 消化器内科), 吉田 憲正(京都第一赤十字病院 消化器内科) |
抄録 | 【背景】近年、悪性肝外胆管閉塞患者に対するPalliative therapyとして、self-expandable metallic stent(SEMS)を用いた胆道ドレナージ術の有用性が報告されている。しかしながら、合併症、ステント開存期間、化学療法併用などの観点から、ステントの選択に確固たる結論がでていない部分もある。今回、われわれは当院で経験した切除不能悪性肝外胆管閉塞症例に対し施行した内視鏡的ステント留置術の有用性について検討した。【対象と方法】2006年9月から2012年9月までに当院で内視鏡的ステント留置術を施行した切除不能悪性肝外胆管閉塞を呈した40症例を対象に生存期間、ステント開存期間、偶発症、化学療法併用の有無について検討した。【結果】原疾患は膵癌25例、中下部胆管癌13例、膵・中下部胆管転移2例であった。40症例の内全生存期間(OS)の平均はUncoverd stent(USEMS)留置群(21例)で143.4日、covered stent(CSEMS)留置群(19例)で211.6日であった。平均ステント開存期間はUSEMS群で143.4日、CSEMS群は396.8日であった。いずれもステント閉塞原因はUSEMS留置例でingrowth 6例、overgrowth1例、sludge2例、CSEMS留置例でovergrowth4例、sludge5例であった。ステント留置術後の合併症はステント迷入、逸脱、胆嚢炎が各1例ずつ認めた。全40例中化学療法を併用したのは26症例で、そのうちUSEMS留置した13例の平均ステント開存期間は169.0日に対しCSEMS留置した13例の平均ステント開存期間は233.4日とCSEMS群が開存期間が長い傾向が見られた【結語】既報の通り、CSEMSはsludgeによる閉塞が、またUSEMSはin-growthによる閉塞が多かった。しかし、USEMS留置に比べ、CSEMS留置の方がステント開存期間が延長している傾向が見られ、CSEMSの方が患者のQOLが保たれると考えられた。 |
索引用語 | 内視鏡的ステント留置, 悪性肝外胆管閉塞 |