セッション情報 | Freshman Session(卒後2年迄) |
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タイトル | F2-04:Peg-IFNα2a単独療法が奏効した進行肝細胞癌の一例 |
演者 | 岩本 剛幸(市立池田病院消化器内科) |
共同演者 | 福田 和人(市立池田病院消化器内科), 澤井 良之(市立池田病院消化器内科), 小来田 幸世(市立池田病院消化器内科), 谷 瑞季(市立池田病院消化器内科), 安岡 秀高(市立池田病院消化器内科), 八木 麻衣(市立池田病院消化器内科), 大西 孝典(市立池田病院消化器内科), 卜部 彩子(市立池田病院消化器内科), 倉橋 知英(市立池田病院消化器内科), 松本 康史(市立池田病院消化器内科), 中原 征則(市立池田病院消化器内科), 厨子 慎一郎(市立池田病院消化器内科), 井倉 技(市立池田病院消化器内科), 今井 康陽(市立池田病院消化器内科) |
抄録 | 【症例】59歳男性。2002年にC型慢性肝炎を指摘されconIFN療法施行するもNRであった。2004年にS6にφ2cm大のHCCを認めPMCT施行された。2005年にPEG-IFN/RBV療法を施行するもNRであった。2011年1月にS3 3.5cmを最大とする多発HCC再発を認めたためTACEを2回施行した。同年の6月に再発しTACE不応例と判断しsorafenib導入したが手足症候群などの副作用のため休薬・再開を繰り返し、画像上もmRECISTにてPDであった。2011年11月よりリザーバー動注化学療法に変更し、low-dose FP療法を計5クール施行した。リザーバー動注化学療法開始後より腫瘍の縮小傾向を認めたが、総肝動脈閉塞をきたしたため2012年7月で中止となった。その後はLip-TAI、sorafenib再開、TS-1内服を行うも腫瘍は増大傾向でAFP 84352 ng/ml、PIVKA-II 25700 mAU/mlまで腫瘍マーカーの上昇を認めた。2013年1月よりPeg-IFNα2a 180μg週1回投与を開始したところAFP、PIVKAとも各々3月の183578 ng/ml、75000 mAU/ml以上をピークとして低下傾向を示し、2013年10月にはAFP 431 ng/ml、PIVKA-II 140 mAU/mlまで低下した。画像上も腫瘍の縮小を認め、IFN治療前には肺転移も疑われたが、IFN治療開始9か月後のCTでは消失していた。現在は外来で治療継続中である。なお、Peg-IFNα2a治療中には特記すべき副作用は認めていない。【考察】進行肝細胞癌患者に対する抗癌剤とIFN併用療法の奏功例は報告がある。一方で、進行肝細胞癌に対するIFN単独療法が奏功した例は稀である。今回我々は進行肝細胞癌に対するPeg-IFNα2a単独療法が奏功した例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | Peg-IFNα2a, 進行肝細胞癌 |