セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 06:3重複癌に対しmFOLFOX6による全身化学療法にて治療効果を認めた一例 |
演者 | 村田 淳(国立病院機構 大阪南医療センター) |
共同演者 | 中西 文彦(国立病院機構 大阪南医療センター), 阪上 雅子(国立病院機構 大阪南医療センター), 末吉 由佳(国立病院機構 大阪南医療センター), 埜中 由梨(国立病院機構 大阪南医療センター), 仲川 環(国立病院機構 大阪南医療センター), 宋 昌浩(国立病院機構 大阪南医療センター), 勝部 智也(国立病院機構 大阪南医療センター), 笹川 哲(国立病院機構 大阪南医療センター), 田中 好男(国立病院機構 大阪南医療センター), 増田 栄治(国立病院機構 大阪南医療センター), 肱岡 泰三(国立病院機構 大阪南医療センター) |
抄録 | 66歳 男性。既往歴は特になし。2011年9月に体重減少と心窩部痛を主訴に近医を受診し、腹部エコーにて多発肝腫瘍を指摘され、精査目的にて当科紹介となった。血液検査においてはCEA 116.9ng/ml、CA19-9 37U/ml、AFP 8.9ng/mlで腺組織由来の悪性腫瘍が考えられた。その後、上部消化管内視鏡検査にて、胃体上部小弯に3型胃癌(por-sig)、前庭部大弯に2型胃癌(tub1, CK7陽性、CK20陽性)を認めた。また、下部消化管内視鏡検査にて上行結腸に3型大腸癌(tub1、CK7陰性、CK20は染色不良)、横行結腸に1型大腸癌(tub1)を認めた。肝腫瘍に対しては開腹生検を施行し、腫瘍組織は管状構造を呈した大型細胞が浸潤性に増殖する組織像を認めたほか、免疫染色にてCK7陰性、CK20陽性であった。また、腹部CTにて右腎盂に腫瘍性変化の指摘があり、尿路細胞診にて移行上皮癌の結果が得られた。以上より、肝腫瘍の原発は免疫染色の結果より大腸癌であると断定した。異所性胃癌、大腸癌+肝転移、右腎盂癌と多数の癌病変を認めたが、予後因子は転移性肝腫瘍の増大にあると考え、10月下旬よりmFOLFOX6による全身化学療法を開始した。2012年7月のCTにおいては多発肝腫瘍はいずれも縮小を認めた。また、右腎盂腫瘍も同様に腫瘍径の縮小を認めた。同年9月の上部消化管内視鏡検査においては、胃体上部小弯の病変は瘢痕化しており、また胃前庭部大弯の病変についても腫瘍の縮小を認めた。両者ともに再度生検を施行したが、病理結果はgroup1で悪性所見を認めなかった。大腸癌のみならず、胃癌や腎盂癌に対してもmFOLFOX6にて治療効果を認めた一例としては希少な例であり、文献的考察とともに報告する。 |
索引用語 | 重複癌, 化学療法 |