セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年迄) |
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タイトル | Y3-03:トシリズマブの使用により改善を認めた関節リウマチ続発性小腸アミロイドーシスの一例 |
演者 | 吉川 貴章(天理よろづ相談所病院 消化器内科) |
共同演者 | 大村 亜紀奈(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 美馬 淳志(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 岡部 誠(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 森澤 利之(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 塩 せいじ(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 宮島 真治(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 木田 肇(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 岡野 明浩(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 沖永 聡(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 久須美 房子(天理よろづ相談所病院 消化器内科), 大花 正也(天理よろづ相談所病院 消化器内科) |
抄録 | 【症例】66歳女性。59歳時に関節リウマチと考えられ、ステロイド投与にて加療中であった。2010年4月CD腸炎にて当院入院加療した際の下部消化管内視鏡で終末回腸にびらんを認めた。同部位より生検しAAアミロイドの沈着を認めたため、小腸アミロイドーシスと診断された。2012年11月に蛋白尿の遷延を契機に腎生検が施行され、腎アミロイドーシスの合併も証明された。腎生検直後よりトシリズマブが導入されていた。 2013年9月に下血にて入院した。原因精査目的で施行した下部消化管内視鏡では多発憩室以外に原因なく憩室出血と考えられたが、終末回腸の観察ではびらんが消失していた。多発ポリープに対して、同年10月EMR施行した際に同部位より生検施行しているが、アミロイドは消失していた。 【考察】アミロイドーシスはアミロイドが全身の臓器に沈着するとともに機能障害を来たす、難治性代謝性疾患である。消化管へのアミロイド沈着は全身性アミロイドーシス患者ほぼ全例で認める。従来、進行性で予後不良と考えられていたが、関節リウマチによる続発性AAアミロイドーシスに関しては、特にトシリズマブによる病状の改善が報告されている。本症例も関節リウマチの治療に反応した消化管アミロイドーシスと考えられ、多少の文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | アミロイドーシス, 小腸 |