セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y7-03:

S状結腸穿孔を契機に発見された特異な進展形式を呈した大腸GISTの1例

演者 小川 耕司(守口敬任会病院 消化器内科)
共同演者 恩田 紗緒里(守口敬任会病院 消化器内科), 倉本 貴典(守口敬任会病院 消化器内科), 高尾 美幸(守口敬任会病院 消化器内科), 阪口 正博(守口敬任会病院 消化器内科), 植野 吾郎(守口敬任会病院 外科), 金沢 景文(守口敬任会病院 外科), 権 五規(守口敬任会病院 外科), 島田 守(守口敬任会病院 外科), 李 喬遠(守口敬任会病院 外科), 岡 博史(守口敬任会病院 外科), 前田 環(守口敬任会病院 病理部)
抄録 【症例】70歳代男性。左下腹部痛の急激な発症を認め、腹部全体に広がったため近医を受診し、腹部X線検査にて大腸穿孔が疑われたため、緊急対応目的で当院紹介入院となった。入院時血液検査では炎症所見は見られなかったが、腹部CTでfree air、腹水とS状結腸から腸管外に脱出している糞塊を示唆する不均一な淡い高吸収域を認めたため緊急手術となった。開腹所見でS状結腸に6 cm径の穿孔を認め、同部に糞塊が嵌頓しており、宿便糞石による穿孔が疑われたためS状結腸切除+人工肛門造設術が行われた。組織学的には穿孔周囲の上皮に腫瘍性病変はなく、筋層に紡錘形細胞が浸潤性に増殖していた。紡錘形細胞は免疫染色にてc-kitおよびCD34が陽性、desminα・SMA・S-100は陰性でGISTと診断された。
【考察】GISTは消化管間葉系腫瘍の中では比較的頻度が高いが、大腸原発は約5%と少なく、穿孔を契機に発見される症例は極めて稀である。本症例はGISTの典型的形態を示さず腫瘍細胞が固有筋層を置換するように進展していた。このため腸管壁が脆弱化しており、穿孔をきたしたと考えられた希少な症例であり、病態の周知と病理検査の重要性が示唆されるため、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 GIST, 大腸穿孔