セッション情報 | Young Investigator Session(卒後3-5年迄) |
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タイトル | Y2-02:肝外胆管原発の小細胞癌の一例 |
演者 | 山田 康尊(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座) |
共同演者 | 池浦 司(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 高岡 亮(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 島谷 昌明(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 段原 直行(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 三好 秀明(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 光山 俊行(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 住本 貴美(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 中丸 洸(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 堀谷 俊介(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 林 啓至(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 南川 健(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 関 寿人(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 岡崎 和一(関西医科大学 医学部 消化器内科学講座), 豊川 秀吉(関西医科大学 医学部 外科学講座), 里井 壯平(関西医科大学 医学部 外科学講座), 權 雅憲(関西医科大学 医学部 外科学講座), 中野 麗香(関西医科大学 医学部 病理学講座), 坂井田 紀子(関西医科大学 医学部 病理学講座) |
抄録 | 症例は60歳台の男性。皮膚黄染と褐色尿を主訴に近医を受診、その際のCTにて胆管腫瘍による閉塞性黄疸と診断され当院に紹介となった。血液検査では肝胆道系酵素とビリルビンの上昇に加えCA19-9とNSEの上昇を認めた。当院での造影CTでは、肝外胆管に造影効果のやや乏しい内部不均一な腫瘍と肝門部リンパ節の著明な腫大を認め、前医でのCTとくらべ病変は増大していた。ERCPでは、肝門部胆管から下部胆管にかけて広範囲に胆管狭窄を認め、IDUSでは狭窄部の胆管に著明な壁肥厚を認めたが、胆管の外層は保たれていた。 胆管生検では、クロマチン密度の高い類円形の核と乏しい細胞質からなる小型腫瘍細胞が密に増殖し、免疫組織化学的にシナプトフィジン陽性、クロモグラニンA陰性、CD56陽性であることから胆管原発の小細胞癌と診断した。ERCPの際に胆管ドレナージを行ったが黄疸の改善は緩やかで、病変の進行も急速であったため放射線治療を先行した。これにより胆管腫瘍および肝門部リンパ節は著明に縮小し、腫瘍マーカーも正常化した。放射線治療終了時には減黄が確認できたためイリノテカンとシスプラチンによる化学療法を開始した。同治療を4コース施行した後も腫瘍の増悪がないため、幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。病理組織学的診断は、肝門部リンパ節に転移巣の残存を認めたが、肝外胆管には癌遺残はなかった。術後は再発なく経過している。 以上、放射線化学療法を行った肝外胆管原発の小細胞癌の1例を経験したので文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 肝外胆管癌, 化学療法 |