セッション情報 一般演題

タイトル 36:

肝膿瘍を併発していた劇症型アメーバ性虫垂炎の一例

演者 神藤 理(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科)
共同演者 水山 陽子(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科), 松谷 慎治(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科), 有本 裕一(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科), 中河 宏治(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科), 大野 良興(社会医療法人寿楽会 大野記念病院 外科), 平川 弘聖(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
抄録 【緒言】アメーバ大腸炎は赤痢アメーバ嚢子の経口摂取による感染症で大腸炎、赤痢、肝膿瘍などを発症する。多くは慢性に経過するが、一部に病状が急激に進行し腸管穿孔、腹膜炎などの重篤な経過をたどる劇症型がある。【症例】41歳、男性。約10日前より発熱、下痢、腹痛あり、近医を受診されたが症状が軽減せず、当院に紹介された。CT検査にて虫垂の腫大と肝膿瘍を認め、炎症反応は著明に高値で腎不全も伴い重症感染症と判断した。肝膿瘍の診断と治療のため緊急膿瘍ドレナージ施行した。その後、虫垂炎穿孔による腹膜炎の発症を来たし、虫垂切除術、腹腔ドレナージ術施行した。入院6日目に血清アメーバ抗体陽性の結果が判明し、メトロニダゾール内服を開始した。全身状態の悪化を認め、他院救命救急科へ紹介し、集中治療にて病状の改善傾向にある。【結語】虫垂炎と肝膿瘍にて発症した劇症型アメーバ性大腸炎を経験したので、文献的考察を加えて報告する
索引用語 アメーバ, 虫垂炎