セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y7-02:

術後9年目に局所リンパ節再発をしたS状結腸癌の一例

演者 栂野 真吾(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
共同演者 渋谷 雅常(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 前田 清(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 八代 正和(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 永原 央(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 大谷 博(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 櫻井 克宣(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 山添 定明(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 木村 健二郎(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 豊川 貴弘(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 天野 良亮(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 久保 尚志(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 田中 浩明(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 六車 一哉(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 大平 雅一(大阪市立大学大学院 腫瘍外科), 平川 弘聖(大阪市立大学大学院 腫瘍外科)
抄録 術後9年目に局所リンパ節再発をしたS状結腸癌の一例
栂野真吾 渋谷雅常 前田清 八代正和 永原央 大谷博 櫻井克宣 山添定明 木村健二郎 豊川貴弘 天野良亮 久保尚士 田中浩明 六車一哉 大平雅一 平川弘聖
大阪市立大学大学院 腫瘍外科
症例は64歳男性。2004年3月、S状結腸癌に対してS状結腸切除術(D1)を施行した(tub2,sm,ly0,v0,n0,H0,P0M0,stageI)。術後9年目まで無再発生存中であったが、術後9年目の血液検査にてCEA が11.0ng/mlと上昇したため、PET-CT検査にて全身検索を施行したところ、骨盤内にSUVmax値:18.6 Bq/mlと異常集積を伴う26mm×22mm大の腫瘤を認めた。腹盤部CT検査、MRI検査を追加施行したところ、S状結腸への浸潤を伴うリンパ節再発が疑われた。その他の部位に再発病変が認められず、手術にて根治切除が可能と判断し、腫瘍摘出術およびS状結腸合併切除を行った。病理結果はmetastic adenocarcinoma in lymph nodeであり、S状結腸癌術後のリンパ節再発として矛盾のない結果であった。術後イレウスを発症するも保存的治療にて軽快し、術後35日目に退院となった。現在術後3ヶ月が経過するが、画像上再発病変は認めず、また腫瘍マーカーも正常範囲内で経過している。
大腸癌治癒切除後、5年以上経過した後に再発する例は比較的稀である。今回、我々は治癒切除後9年を経てリンパ節再発した症例を経験し、かつ治癒的な手術を施行したので報告する。
索引用語 術後9年, リンパ節再発