セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y7-06:

当科における切除不能大腸癌に対する化学療法の治療成績

演者 木村 典世(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科)
共同演者 薗  誠(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 原田  威徳(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 渡邉  幸太郎(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 橋本  佳愛子(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 西村  聡(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 牟田  優(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 廣橋 研志郎(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 渡辺  昌樹(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 加藤  洋子(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 工藤  寧(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 山内  淳嗣(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 河野  孝一朗(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 高  忠之(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 浅田  全範(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 福永  豊和(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 川口  清隆(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科), 八隅  秀二郎(公益財団法人 田附興風会医学研究所 北野病院 消化器センター内科)
抄録 【背景と目的】切除不能大腸癌に対する近年の化学療法の進歩は著しく、長期生存の期待のできる癌種のひとつとなっている。当科における切除不能大腸癌に対する近年の化学療法の治療成績を検証し、今後の切除不能大腸癌に対する化学療法の治療成績を向上させることを目的とした。【対象と方法】対象は2007年4月より2013年10月までに当科において切除不能大腸癌と診断した93症例のうち化学療法を導入した60症例。患者背景は、年齢中央値:66.5歳、性別:男 / 女=39 / 21、腫瘍占居部位: 盲腸 / 結腸 / 直腸 = 1 / 48 / 11、一次化学療法レジュメン:mFOLFOX6±Bev / mFOLFOX6+Cet / Cape OX±Bev /その他=35 / 5 / 11 / 9。Kaplan-Meier法を用いて後方視的に生存解析を行うとともに、生存期間に関与する臨床的因子の検討を行った。【成績】化学療法を行った全60症例の生存期間中央値(MST)は22.8ヶ月(1年生存率;72.0%、2年生存率;48.9%、3年生存率;44.0%)であった。年齢別のサブグループ解析では、若年者群(75歳未満;N=50)のMSTが31.9ヶ月(1年生存率;71.3%、2年生存率;51.8%、3年生存率;46.6%)であったのに対し、高齢者群(75歳以上;N=10)のそれは22.0ヶ月(1年生存率は77.1%)であり、高齢者群は標本数が少ないものの、ほぼ同等の治療成績であり、統計学的な有意差は認めなかった。(ハザード比;1.445、95%信頼区間;0.483-4.332、P=0.51)【結語】当科における切除不能大腸癌に対する近年の化学療法の治療成績を検証した。高齢であっても治療対象を慎重に選び、副作用のマネジメントを適正に行えば、高齢者であっても化学療法により予後の改善が期待される可能性が示唆された。
索引用語 切除不能大腸癌, 化学療法