セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 38:FDG18-PET/CT にて骨転移疑陽性を示した進行食道癌の1例 |
演者 | 眞下 陽子(滋賀県立成人病センタ 消化器内科) |
共同演者 | 太田 麻由(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 向 あかね(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 森田 敏広(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 上田 康祐(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 山本 修司(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 貴田 雅也(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 石原 真紀(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 藤本 昌澄(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 水田 和彦(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 松村 和宣(滋賀県立成人病センタ 消化器内科), 吉川 拓宏(滋賀県立成人病センター 整形外科), 武内 英二(滋賀県立成人病センター 病理診断科) |
抄録 | 【背景】食道癌は早期から広範囲の遠隔転移を来たすとされる。糖代謝と画像情報を併せ持つPET/CTは進行食道癌症例では遠隔転移、多臓器癌の評価として治療前の施行が推奨されているが、その成績は確立されたものではない。【症例】60歳代男性【既往歴】2005年:転落により両側踵骨骨折【現病歴】2013年9月頃より嚥下困難感を自覚して当院耳鼻咽喉科を受診したが明らかな異常を認めなかった。上部消化管内視鏡検査にて中部胸部食道に約半周を占拠する不整な潰瘍を伴う隆起性病変を認め、食道癌疑いで当科を紹介受診した。【入院後経過】食道病変からの生検にて扁平上皮癌の診断となり、食道癌の病期診断目的に造影CT検査およびPET/CT検査を施行した。CTでは中部食道に著明な壁肥厚および上縦隔内に多発リンパ節腫大があるが遠隔転移を認めず、cStage IIIであったが、PET/CTで右大腿骨の強い集積亢進を認め、骨転移が疑われた。右大腿骨頚部はMRI検査においてT1強調画像で低信号・short T1 IR(STIR)法でも低信号を呈し、周囲には浮腫性変化および皮質に一部断裂があり、骨転移の確定は得られなかった。骨転移の有無が治療方針に大きく影響するため、右大腿骨から直視下骨生検を施行した。病理組織診断では一部に膠様変性を伴う脂肪髄の診断で、明らかな腫瘍性病変は認めなかった。患者および家族に十分な説明を行った上でcStage IIIとし、現在は厳重に経過観察をしながら術前化学療法を施行している。【まとめ】今回、我々はFDG18-PET/CT にて骨転移疑陽性を示した進行食道癌の1例を経験した。示唆に富む症例と考え文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 食道癌, 骨転移 |