| セッション情報 | Freshman Session（卒後2年迄） |
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| タイトル | F4-06：胃浸潤を認めた横行結腸癌の１手術例 |
| 演者 | 坂田 侑平（大阪市立総合医療センター） |
| 共同演者 | 日月 亜紀子（大阪市立総合医療センター）, 後藤 航（大阪市立総合医療センター）, 森 至弘（大阪市立総合医療センター）, 石川 彰（大阪市立総合医療センター）, 中島 隆善（大阪市立総合医療センター）, 吉井 真美（大阪市立総合医療センター）, 大平 豪（大阪市立総合医療センター）, 玉森 豊（大阪市立総合医療センター）, 清水 貞利（大阪市立総合医療センター）, 山本 篤（大阪市立総合医療センター）, 井上 透（大阪市立総合医療センター）, 金沢 景繁（大阪市立総合医療センター）, 塚本 忠司（大阪市立総合医療センター）, 山下 好人（大阪市立総合医療センター）, 西口 幸雄（大阪市立総合医療センター）, 平川 弘聖（大阪市立大学大学院腫瘍外科） |
| 抄録 | 進行大腸癌は時に周囲臓器への浸潤を示すことがあり、横行結腸では胃への直接浸潤が認められることがある。今回我々は、腸閉塞で発症し、イレウス管挿入時に結腸胃瘻を認めた横行結腸癌胃浸潤の症例を経験したため報告する。症例は62歳男性。2ヶ月前に転倒、その際のスクリーニングCTにて胃と大腸の腫瘍を指摘されたが、本人の意思でそれ以上の検査は行われなかった。今回、全身倦怠感・食欲低下・発熱を認め近医を受診。CEA高値を指摘され、精査目的にて当院紹介となった。当院受診時にはイレウス状態であったため、同日入院。イレウス管留置時に胃体中部大湾に周堤を伴うような瘻孔を認め、同部から便汁の流出を認めた。生検では中分化型線癌と診断。CTでは左上腹部に直径8ｃｍの胃と横行結腸に浸潤する腫瘍を認めた。大腸内視鏡検査では、横行結腸肝湾曲付近に3型の全周性の腫瘍を認めた。内視鏡は通過しえず、同部が腸閉塞の原因と考えられた。胃癌もしくは大腸癌が疑われたが、肉眼所見より大腸癌胃浸潤の可能性が高いと考えられ、大腸癌手術を行うこととした。術中所見では、腹水なく腹膜播種の所見も認めなかった。横行結腸と胃は腫瘍を介して強固に癒着しており、腫瘍は胃体部後壁から大湾にかけてソフトボール大の腫瘤として認めた。術式は胃全摘も考慮されたが、患者の同意が得られず、術中迅速検査で胃切除断端の癌細胞遺残のないことを確認のうえ、胃部分切除と左半結腸切除を行った。リンパ節郭清は、左半結腸切除に関してはD3を行ったが、胃に関しては、＃4ｄサンプリングしか行わなかった。経過は、左横隔膜下膿瘍を合併するも保存的に軽快し、術後29日で退院となった。病理組織診断では、腫瘍細胞が横行結腸の腺上皮を置換するように増生する上皮内癌の成分を認め、大腸原発と診断。中分化型線癌、SI、ly0、v1、RM0、noと診断された。Stage IIであったが、SIであったため、術後補助療法を検討したが、患者の同意が得られなかったため、経過観察とした。術後、3カ月後の採血にてCEAの上昇を認め、CTにて多発肝転移、局所再発と診断され、現在抗癌剤投与中である。 |
| 索引用語 | 大腸癌, 他臓器浸潤 |