セッション情報 Young Investigator Session(卒後3-5年迄)

タイトル Y4-04:

ESD後に発症した胃壁内膿瘍に対してEUSガイド下ドレナージ術が有効であった1例

演者 佐々木 一就(明石医療センター)
共同演者 藤本 和世(明石医療センター), 渡部 晃一(明石医療センター), 林 賢一(明石医療センター), 安藤 純哉(明石医療センター), 門 卓生(明石医療センター), 花房 正雄(明石医療センター), 吉田 志栄(明石医療センター), 原野 雄一(明石医療センター), 安東 直之(明石医療センター), 名生 諭史(明石医療センター), 中島 卓利(明石医療センター), 吉田 俊一(明石医療センター), 澤井 繁明(明石医療センター)
抄録 【症例】78歳男性、胃体中部小弯後壁の25mm大の胃腺腫に対して、ESDを施行した。治療後43日目(退院30日目)に、左側腹部痛、食欲不振にて受診された。腹部CTにて、胃体中部後壁に尾側に突出する45mm大の腫瘤性病変認め、上部消化管内視鏡検査にて同部位に粘膜下腫瘍様隆起を認めた。胃壁内膿瘍の診断にて、第2病日にEUSガイド下膿瘍ドレナージを施行した。EUSでの観察にて、粘膜下層より連続して最大50mmの内部性状が不均一な低エコー領域を認めた。EUSガイド下に膿瘍腔に7Fr のENBDチューブを留置しドレナージを行った。その後、腹痛や炎症反応の上昇所見などは速やかに改善した。第6病日にCTを再検したところ、膿瘍腔は高度に縮小を認めた。第8病日にチューブ造影にて確認後、チューブを抜去し経過フォロー中である。【考察】胃壁内膿瘍は、原因として、多臓器からの感染や、異物による胃壁の損傷によるものが、報告として散見される。胃壁内膿瘍の中でも内視鏡治療後の発症、特に近年普及したESDによる治療後の発症の報告は非常に稀であり、文献的考察を加えて報告する。
索引用語 胃壁内膿瘍, 内視鏡治療