セッション情報 Freshman Session(卒後2年迄)

タイトル F2-10:

分枝型IPMNに対する造影EUSのフォローによりIPMN由来癌を早期診断した1例

演者 伊藤 貴嶺(近畿大学 医学部 消化器内科)
共同演者 北野 雅之(近畿大学 医学部 消化器内科), 門阪 薫平(近畿大学 医学部 消化器内科), 大本 俊介(近畿大学 医学部 消化器内科), 鎌田 研(近畿大学 医学部 消化器内科), 宮田 剛(近畿大学 医学部 消化器内科), 山雄 健太郎(近畿大学 医学部 消化器内科), 今井 元(近畿大学 医学部 消化器内科), 坂本 洋城(近畿大学 医学部 消化器内科), 工藤 正俊(近畿大学 医学部 消化器内科)
抄録 症例:71歳女性。既往歴:C型慢性肝炎(1型)に対してペグインターフェロンにて寛解、脳梗塞、プロラクチノーマ。現病歴:2005年9月にC型慢性肝炎のフォロー目的のUSでIPMNを指摘されEUS施行したところ膵頭部および膵尾部に分岐膵管の拡張を認め膵頸部病変には壁在結節が確認された。その後USとCTにて経過観察を行っていた。2011年11月のUSでIPMNの増大を認めた。それ以降造影EUSを中心として3か月ごとにUS、造影EUSおよびERCPによる膵液細胞診にてフォロー行っていたが、形態に変化なく膵液細胞診は陰性であった。2013年11月に施行した造影EUSで多房性嚢胞の大きさに変化はなかったが、壁在結節とは別の部位に13mmの低エコー領域が初めて確認された。造影EUSにてhypovascular、heterogenerousに染影され膵癌を疑う所見であった。EUS-FNAを施行したところ、adenocarcinomaと診断した。IPMN由来癌と考えられ、膵頭部十二指腸切除術が行われた。結語:IPMNに対して造影EUSの3-6か月間隔のフォローを行うことにより、早期に膵癌発生を発見することができた。さらに確定診断としてEUS-FNAが有用であった。
索引用語 IPMN, CH-EUS