セッション情報 | Freshman Session(卒後2年迄) |
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タイトル | F2-11:膵頭十二指腸切除術後難治性膵液瘻に対し膵空腸再吻合を施行した1例 |
演者 | 杉田 裕(神戸大学肝胆膵外科) |
共同演者 | 後藤 直大(神戸大学肝胆膵外科), 松本 逸平(神戸大学肝胆膵外科), 新関 亮(神戸大学肝胆膵外科), 浅利 貞毅(神戸大学肝胆膵外科), 石田 潤(神戸大学肝胆膵外科), 山下 博成(神戸大学肝胆膵外科), 田中 正樹(神戸大学肝胆膵外科), 蔵満 薫(神戸大学肝胆膵外科), 田中 基文(神戸大学肝胆膵外科), 武部 敦志(神戸大学肝胆膵外科), 岡崎 太郎(神戸大学肝胆膵外科), 木戸 正浩(神戸大学肝胆膵外科), 味木 徹夫(神戸大学肝胆膵外科), 福本 巧(神戸大学肝胆膵外科), 具 英成(神戸大学肝胆膵外科) |
抄録 | 症例は78歳女性。2011年10月に下部胆管癌に対して前医で膵頭十二指腸切除術(SSPPD、Child変法再建)を施行(胆管癌 Bi 結節膨脹型12×8mm S1 Hinf0 Ginf0 Panc1 Du0 PV0 A0 P0 N0 M(-) St(+) T2 fStage2 D2 CurA)。術後ISGPFGradeBの膵液瘻を認めドレーン交換などで加療していたが、4か月経過した時点でも改善傾向なく精査加療目的で2012年2月に当科紹介となった。当院でEUS/ERCPを用いた内視鏡的な内瘻化も試みたが困難であった。その後当科で入院加療を継続したが、膵液瘻の改善が見られないため、2012年5月に膵空腸再吻合術を施行した(手術時間481分、出血量670ml)。術後9日目に腹腔内出血を認めTAEによる止血を要したが、その後は膵液瘻も徐々に改善し、2012年7月に退院となった。現在外来通院中で2013年11月の時点で無再発生存中である。膵頭十二指腸切除術後の合併症のうち膵液瘻はときに難治性となり治療に難渋することがある。膵空腸吻合部の再吻合は初回手術の影響や膵液瘻に伴う腹腔内膿瘍の影響から非常に難易度が高い。再吻合術後合併症はみられたがその後膵液瘻も改善するに至った。文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 難治性膵液瘻, 膵空腸再吻合 |